企業情報オンライン(総合版) - You Tube
2010年01月29日

自民党が党大会で「国民総生産を勝手にばら撒くな」と民主党政権を非難

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 24日、自民党定期大会が開かれた。第77回目だそうである。人間の年齢に比すれば喜寿、例年ならば政権与党として、通常国会に臨む晴れ晴れしい場となる筈であったが、今年は野党に転落し、経団連会長が欠席するなど、来賓の顔ぶれにも寂しいものがあった。だが、そのせいか、考え方というか理念が先鋭化したところがある。政権党として、大方の国民の利益を担保するという桎梏から解放されたせいか、本来の自民党の姿に回帰しようとする動きと、もう一つ、新たな保守の在り方を模索しようとする動きが、同時に表面化してきた。それは、党大会で採択した今年度の「綱領」に見て取れ、例えば、その中の「現状認識」の項でこう述べる。

 「我々が護り続けてきた自由とは、市場原理主義でもなく、無原則な政府介入是認主義でもない。ましてや利己主義を放任する文化でもない。自立した個人の義務と創意工夫、自由な選択、他への尊重と肝要、共助の精神からなる自由であることを再確認したい。従って、われわれは、全国民の努力により生み出された国民総生産を、与党のみの独善的判断で国民生活に再配分し、結果として国民の自立心を損なう社会主義的政策は採らない」
 いささか古めかしい、大時代的な匂いも感じるが、政策の拠って立つ思想的基盤を明らかにすることは結構なこと。少なくともポピュリズム(大衆迎合主義)を排し、政策の合理性と実効性を高める上では、経済界と市場は歓迎である。自民党も野党になって初めて、己の出自を振り返り、その存在の歴史的意義を問う、時間と心の余裕が出てきたといえよう。

 わが国における、政策の対立軸というか切磋琢磨が、今後どのような形で展開されていくのか。これまでのように、政策テクノクラートとしての霞ヶ関の官僚に依存し、その営為や果実をただ取捨選択するだけの、政治家や政治勢力が不要となったことは自明である。といって、「乗数効果」の意味も知らない財務大臣に、経済・財政を任せる不安も大きい。

 民主党の「化けの皮」が剥がれつつある今日、だからといって、そう簡単には自民党の復活を許す気にもなれないのが国民感情。一番いい方法は、「民主党のいい部分と、自民党のいい部分が結合して、第3極を作ること」という考えもあるが、それは、単なる顔ぶれの結合ではなく、この国の形と、経済の在り方や成長戦略をどう描くのかといった、政策の結合でなければならないだろう。


◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:24 | 政治・経済・調査結果