「我々が護り続けてきた自由とは、市場原理主義でもなく、無原則な政府介入是認主義でもない。ましてや利己主義を放任する文化でもない。自立した個人の義務と創意工夫、自由な選択、他への尊重と肝要、共助の精神からなる自由であることを再確認したい。従って、われわれは、全国民の努力により生み出された国民総生産を、与党のみの独善的判断で国民生活に再配分し、結果として国民の自立心を損なう社会主義的政策は採らない」
いささか古めかしい、大時代的な匂いも感じるが、政策の拠って立つ思想的基盤を明らかにすることは結構なこと。少なくともポピュリズム(大衆迎合主義)を排し、政策の合理性と実効性を高める上では、経済界と市場は歓迎である。自民党も野党になって初めて、己の出自を振り返り、その存在の歴史的意義を問う、時間と心の余裕が出てきたといえよう。
わが国における、政策の対立軸というか切磋琢磨が、今後どのような形で展開されていくのか。これまでのように、政策テクノクラートとしての霞ヶ関の官僚に依存し、その営為や果実をただ取捨選択するだけの、政治家や政治勢力が不要となったことは自明である。といって、「乗数効果」の意味も知らない財務大臣に、経済・財政を任せる不安も大きい。
民主党の「化けの皮」が剥がれつつある今日、だからといって、そう簡単には自民党の復活を許す気にもなれないのが国民感情。一番いい方法は、「民主党のいい部分と、自民党のいい部分が結合して、第3極を作ること」という考えもあるが、それは、単なる顔ぶれの結合ではなく、この国の形と、経済の在り方や成長戦略をどう描くのかといった、政策の結合でなければならないだろう。
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