
【世界最大のSNS、フェイスブックの推定企業価値は500億ドル】
■2010年3月には米国サイト訪問数で米グーグルを抜いてトップに!
インターネット上の交流サイトであるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス「交流サイト」)の世界最大手、米フェイスブック(Facebook)の躍進が株式市場以外でも話題になっている。フェイスブックの創業期を描いた米映画「ソーシャル・ネットワーク」が公開されて人気となり、フェイスブックの創業者で現CEO(最高経営責任者)のマーク・ザッカーバーグ氏は昨年12月、26歳の若さで米タイム誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー2010」に選ばれた。

フェイスブックは2004年2月の設立である。当時19歳で米ハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグ氏が、学生寮の一室で、大学内の学生同士が交流することを目的としたサイト「ザ・フェイスブック(現フェイスブック)」を立ち上げてサービスを開始した。その後、米国東部のアイビーリーグの大学生、世界の大学生、米国の高校生へとサイトを順次開放し、2006年には一般向けにもサービスを開始して成長を加速させた。そして2008年4月には、米マイスペースを抜いて会員数で世界最大規模のSNSとなった。さらに2010年3月には、米国におけるサイト訪問数で米グーグルを抜いてトップに立ち、年間でも首位を確保した。
■大国の意味で「中国、インド、フェイスブック」とまで言われる
2010年7月には会員数が5億人を突破し、現在は世界中で約6億人がフェイスブックを利用している。世界でインターネットにつながっている人口は約20億人とされるため、世界の3〜4人に1人がフェイスブックを利用していることになる。米国では全人口の5割弱に相当する約1億5000万人が利用している。世界で3番目の人口を持つ大国という意味で「中国、インド、フェイスブック」という言葉も使われている。さらに、70カ国語以上の翻訳版を提供するなど、海外でのユーザー開拓にも積極的で、日本語版は2008年5月に公開されている。日本での利用者数は200万人弱にすぎないが、米国以外に住む登録者数が全体の約7割を占めていることも特徴とされている。

■新規株式公開(IPO)は2012年?
新規株式公開(IPO)は2012年とみられている。2007年10月に米マイクロソフトから2億4000万ドルの出資を受けているが、その後も資金調達を続け、2011年1月には米金融大手ゴールドマン・サックス、ロシアの投資会社デジタル・スカイ・テクノロジーズなどから、総額15億ドルの資金調達を実施したと発表している。さらに、非公開株の価格算出に使用した推定企業価値が約500億ドル(1ドル=82円で換算すると約4兆1000億円)であることも認めており、米国のインターネット関連企業としては、すでにグーグルやアマゾン・ドット・コムに次ぐ規模となっている。
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