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2011年03月06日

【外国為替市場展望】ドル・円相場はボックスレンジの展開、要人発言に注目

【外国為替市場フューチャー:3月7日〜11日】

■バーナンキ米FRB議長など要人の発言が注目

為替市場フューチャー 来週(3月7日〜11日)のドル・円相場については、大勢として1ドル=81円台〜83円台のボックスレンジでの展開が続きそうだ。次週(3月14日〜18日)の米FOMC(連邦公開市場委員会)を控えて様子見ムードが強まる可能性も高いが、バーナンキ米FRB議長など要人の発言が注目されるだろう。

 前週(2月28日〜3月4日)のドル・円相場は、週前半は中東・北アフリカ情勢不安定化懸念、原油先物価格上昇、米国長期金利低下などを背景として、リスク回避でスイスフランや円を買う動きが継続した。また、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の議会証言を控えて様子見ムードも強く、概ね1ドル=81円台後半の小幅なレンジで推移した。

 しかし3月3日のECB(欧州中央銀行)理事会終了後の記者会見で、トリシェECB総裁が「物価上昇のリスクがあるため、4月上旬に開く次回の理事会で利上げの可能性がある」と発言したため、対ドル、対円で一気にユーロ買いの展開となった。前週末4日の東京市場では1ドル=82円40銭近辺、海外市場では一時1ドル=83円00銭台まで円が下落した。ただし、米2月雇用統計の結果を受けて、逆にドル売り・円買いの展開となり、1ドル=82円台30銭近辺まで円が上昇している。リビア情勢の緊迫化や原油先物価格の上昇も、ドル売り・円買い要因となった。

 ドル・円相場については、大勢として1ドル=81円台〜83円台のレンジでボックス展開が続いている。中東・北アフリカ政情不安定化懸念を背景として、リスク回避で円が買われる展開となっていたが、円の上昇は1ドル=81円60銭近辺で、円の上値が抑えられた形となっている。

 長期金利の動向を見ると、足元ではリスク回避で米国債が買われ、米国長期金利の上昇に一服感を強めている。しかし米国景気の回復期待は強く、世界的なインフレ懸念で利上げ観測も高まっている。ただし、景気回復期待を背景として米国の長期金利が上昇すれば、日本の長期金利も連動して上昇する傾向を強めており、日米の長期金利差拡大につながらない。3月の年度末に向けて、日本の輸出企業のドル売り・円買い需要が膨らむとの見方も強いだけに、ドル・円相場は、当面はどちらか一方向に傾く可能性は低いだろう。

 そして基本的には、主要国の金融政策の動向が注目点となる。世界的なインフレ懸念で新興国の利上げが相次ぎ、ECBによる4月利上げ観測も高まっている。米FRB(連邦準備制度理事会)による国債買い取りについては、予定どおり11年6月末で終了するとの見方が優勢になってきたが、その後は出口戦略に向かうのか、量的緩和策を継続するのかなど、米FRBの金融政策に対する見方が最大の焦点となる。

■ユーロが買われた流れを引き継ぐ形

 ユーロ・円相場の来週(3月7日〜11日)の動きは、3月3日のトリシェECB総裁の記者会見を機に、ユーロが買われた流れを引き継ぐ形だろう。前週末4日の東京市場では1ユーロ=115円台前半、海外市場では一時1ユーロ=116円台まで円が下落した。ただし、その後はポジション調整などで逆にユーロ売り・円買いの展開となり、1ユーロ=114円台後半〜115円台前半で推移した。

 ユーロ・円相場に関しては、足元ではトリシェECB総裁の記者会見での発言を機に、ユーロを買う動きが優勢となった。したがって当面は、ECBの早期利上げに対する思惑次第の展開となりそうだ。しかしEUのインフレ傾向は一時的で、利上げを実施できるほど経済は強くないとの指摘もあるだけに、中東・北アフリカ政情不安定化懸念や、EU域内諸国の財政不安問題なども考慮すると、一方的にユーロが買われることは予想しづらく、乱高下する可能性も考えられる。

 また、EU域内諸国の財政不安問題に対する警戒感については、一旦は和らいでいる状況だが、4月以降にはポルトガルやスペインで国債の大量償還が控えている。償還時期が接近するにつれて、財政危機国に対する支援策の状況次第では、再びユーロ売りが広がる可能性も高い。EFSF(欧州金融安定基金)の融資規模拡大について具体策の議論も焦点だろう。

 来週の注目スケジュールとしては、国内では7日の2月末外貨準備高、1月景気動向指数CI速報値、8日の1月経常収支、2月対外および対内証券投資、2月マネーストック統計、2月景気ウォッチャー調査、9日の1月機械受注、10日の10年10〜12月期GDP2次速報値、2月企業物価指数、2月工作機械受注、11日の先物・オプション3月限メジャーSQ(特別清算指数)算出などがあるだろう。

 海外では、7日のトリシェECB総裁の会見(BIS中銀総裁会議後)、ロックハート米アトランタ地区連銀総裁の講演、フィッシャー米ダラス地区連銀総裁の講演、米1月消費者信用残高、米3年債入札、9日の英中銀金融政策委員会(10日まで)、米住宅ローン・借り換え申請指数、米10年債入札、10日のRBNZ(ニュージーランド準備銀行)政策金利、中国2月貿易統計、EU緊急外相会議、米1月貿易収支、米新規失業保険申請件数、米30年債入札、米2月財政収支、11日の中国2月主要経済指標(PPI、CPI、小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資)、EU緊急首脳会議、米1月企業在庫、米2月小売売上高、米3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値などがあるだろう。

 なお、次の週の3月15日には、国内では日銀金融政策決定会合、米国ではFOMC(連邦公開市場委員会)の結果発表が控えている。世界的にインフレ警戒感が高まっているだけに、金融政策を巡る要人発言などが注目されるだろう。

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