
クラウドサービスは、必要なコンピューター・リソースを必要な時に必要なだけ利用できる。情報システムの構築・運用コストを大幅に低減できるなどのメリットがあり、世界的に見れば既にIT業界の一大潮流となっている。そして端末市場においても、従来の高機能パソコンから、クラウドサービスに対応した低機能パソコンや、タブレット型携帯端末などにシフトする流れが鮮明になっている。
■次世代送電網「スマートグリッド」や、次世代都市「スマートシティ」にも活用
クラウドサービスは、企業の情報システム構築・運用分野だけでなく、各種のアプリケーション分野にも広がりを見せている。特に音楽配信の分野では次世代サービスの本命とも言われ、米IT業界大手の参入も相次いでいる。米アマゾン・ドット・コムは2011年3月、米グーグル(google)は2011年5月、それぞれクラウド型の音楽保存・再生サービスを開始した。また、米グーグルは、データをサーバーで管理するクラウドタイプのノート型パソコンの販売を5月15日からアメリカなどで発売を開始した。米アップルもクラウド型の「iCloud(アイクラウド)」サービスを2011年秋に開始する。
日本では東日本大震災を機に、各種データの保存・管理のリスク分散や、在宅勤務の広がりなどが意識され、クラウドサービスに対する関心が急速に高まっている。情報漏洩などセキュリティー面での課題があるとされているが、次世代送電網「スマートグリッド」や、次世代都市「スマートシティ」にも活用される可能性が高いだけに、市場拡大に向けての期待は大きい。(次回に続く)
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