【日経平均株価、TOPIXともに大幅反発】
■米株高で安心感
18日は大幅上昇した。日経平均株価は前日比202円55銭(2.14%)高の9667円26銭、TOPIXは前日比16.18ポイント(2.01%)高の819.27となり、いずれも3営業日ぶりに大幅反発した。前日の米国株式市場の大幅上昇で安心感が広がり、主力大型株の上昇が牽引した。
日経平均株価の日中値幅は88円58銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で1兆851億円となり、前日の9964億円に比べて増加し、3営業日ぶりに1兆円を上回った。
前日17日の米国株式市場は大幅に上昇した。ダウ工業株30種平均株価は前日比194ドル13セント(1.50%)高の1万3115ドル54セントとなり大幅続伸した。スペイン国債利回りが低下したことや、独ZEW景気期待指数が5カ月連続の上昇で市場予想を上回ったことを受けて警戒感が和らいだ。米コカ・コーラなどの1〜3月期決算なども好感した。
S&P500株価指数は前日比1.55%高と3営業日ぶりに大幅反発、ナスダック総合株価指数は前日比1.82%高と3営業日ぶりに大幅反発した。
米3月住宅着工件数は年率換算65.4万件となり、2月改定値の同69.4万件(同69.8万件から下方修正)に比べて減少して市場予想も下回った。しかし建設許可件数は同74.7万件となり、2月改定値の同71.5万件(同71.7万件から下方修正)に比べて増加して市場予想も上回った。米3月鉱工業生産は2月に続いて前月比横ばいとなり市場予想を下回った。
なお、注目の米インテルの1〜3月期1株利益は市場予想を上回った。また4〜6月期売上見通しも市場予想を上回った。しかし株価は事前に上昇していたこともあり、決算発表後の時間外取引では下落した。
こうした流れを受けて日経平均株価は前日比129円59銭高と買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き310万株の買い越し観測だった。前日の米国株式市場が大幅上昇したことや、外国為替市場でやや円安方向に傾いたことが安心感につながった。
寄り付き後の日経平均株価は9600円近辺で小動きとなった。19日のスペイン10年債入札を控えた警戒感に加えて、米インテル決算に対する今晩の米国株式市場の反応を見たいとして、買い一巡後は膠着感を強めた。
午後に入ると日経平均株価は午前の高値を上回り、株価指数先物取引が主導する形で上昇幅を広げる展開となった。日銀の追加緩和観測が強まり外国為替市場で円安方向に傾いたことや、中国株式市場が上昇したことが支援材料だった。日経平均株価、TOPIXともに、この日の高値圏で取引を終了した。
東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄1413(全体の84%)、値下がり銘柄177(全体の11%)だった。セクター別には、電気・ガスだけが下落し、ほぼ全面高の展開だった。中でも、鉄鋼、非鉄金属、機械、自動車、銀行、証券、保険、その他金融、不動産、海運などの上昇が目立った。
東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、7位の日産自動車(7201)、11位のコマツ(6301)、20位の丸紅(8002)の大幅上昇が目立った。また1位のグリー(3632)、2位のトヨタ自動車(7203)、3位の三井住友FG(8316)、4位の三菱UFJFG(8306)、6位のホンダ(7267)、8位の日立製作所(6501)、9位のファナック(6954)、10位のみずほFG(8411)、12位のディー・エヌ・エー(2432)、13位のソフトバンク(9984)、14位の野村ホールディングス(8604)、15位の三菱商事(8058)、16位のキヤノン(7751)、17位の日本たばこ産業(JT)(2914)、18位のファーストリテイリング(9983)、19位の伊藤忠商事(8001)が上昇した。
一方で、5位のソニー(6758)、24位のシャープ(6753)は下落した。26位のアコーディア・ゴルフ(2131)の大幅下落も目立った。
日経平均株価、TOPIXともに大幅反発した。調整一巡感が強まれば、引き続き堅調な展開も期待できそうだ。
ただし前日比2%超も上昇するほどの好材料は見当たらないだけに、反動に警戒も必要だろう。また、月末の重要イベントや企業決算発表の本格化を控えて動きづらい状況に変化はなく、為替動向次第では警戒感を強める可能性があるだろう。
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2012年04月18日