【日経平均株価、TOPIXともに5営業日ぶり反発】
■東証1部市場の売買代金は4営業日連続で1兆円を下回る
25日は上昇した。日経平均株価は前日比92円97銭(0.98%)高の9561円01銭、TOPIXは前日比5.55ポイント(0.69%)高の809.49となり、いずれも5営業日ぶりに反発した。前日の欧米株高を好感した。しかし重要イベントを控えて様子見ムードが続いた。
日経平均株価の日中値幅は52円71銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で9915億円となり、前日の9899億円に比べてやや増加したが、4営業日連続で1兆円を下回った。
前日24日の米国株式市場は高安まちまちだった。ダウ工業株30種平均株価は前日比74ドル39セント(0.58%)高の1万3001ドル56セントと反発した。米AT&Tなどの決算を好感した。ただし米FOMC(連邦公開市場委員会)や、取引終了後の米アップルの決算発表を控えて様子見ムードも強く伸び悩む展開だった。
S&P500株価指数は前日比0.37%高と反発、ナスダック総合株価指数は前日比0.30%安と5営業日続落した。米2月S&Pケース・シラー住宅価格指数は134.2となり、1月の135.5に比べて低下して市場予想も下回った。
米2月住宅価格指数は前月比0.3%上昇となり、1月改定値の同0.5%低下(同横ばいから下方修正)に比べて改善して市場予想も上回った。
米4月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)は69.2となり、3月改定値の69.5(70.2から下方修正)に比べて悪化して市場予想も下回った。
米3月新築一戸建て住宅販売件数は年率換算32.8万件となり、2月改定値の同35.3万件(同31.3万件から上方修正)に比べて減少したが市場予想を上回った。
こうした流れを受けて日経平均株価は前日比110円38銭高と買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き70万株の買い越し観測だった。前日の欧米株高に加えて、米アップルの株価が決算発表後の時間外取引で上昇したことが支援材料だった。
寄り付きの買い一巡後は上値を追う動きは見られず、日経平均株価は徐々に上昇幅を縮小する展開となった。ただし午前の終盤になると、やや値を戻す展開となった。中国株式市場が堅調にスタートしたことが支援材料だった。
午後に入ると一段と様子見ムードを強め、日経平均株価は午前の高値と安値の間、概ね9500円台半ばでモミ合う展開が続いた。
東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄1206(全体の72%)、値下がり銘柄349(全体の21%)だった。セクター別には建設、繊維、金属製品、精密、卸売、証券、保険、その他金融、不動産、倉庫・運輸、サービス業などが上昇した。一方で鉱業、化学、石油・石炭製品、海運、電気・ガスが下落した。
東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、2位の三菱UFJFG(8306)、3位の野村ホールディングス(8604)、4位のファナック(6954)、7位のトヨタ自動車(7203)、8位のファーストリテイリング(9983)、
10位の明和産業(8103)、12位の三井住友FG(8316)、14位の花王(4452)、17位の日産自動車(7201)、18位のブリヂストン(5108)、20位のイトーキ(7972)が上昇した。また21位の酒井重工業(6358)の大幅上昇が目立った。
一方で、5位のディー・エヌ・エー(2432)、6位のグリー(3632)、9位のコマツ(6301)、11位のソニー(6758)、13位のホンダ(7267)、15位のソフトバンク(9984)、16位の日本たばこ産業(JT)(2914)、19位のリコー(7752)が下落した。1位の日立製作所(6501)は前日比横ばいだった。
重要イベントやゴールデン・ウイーク(GW)を控えて、様子見ムードが強い状況が続いている。当面の動きづらい状況に変化はないだろう。
今晩の米FOMC(連邦公開市場委員会)声明、およびバーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の会見を受けて、外国為替市場と米国株式市場がどのように反応するかが焦点となる。
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2012年04月25日