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2012年05月14日

【株式市場を検証】ユーロ圏債務危機問題に対する警戒感強く方向感に乏しい展開

【日経平均株価は反発、TOPIXは続落】

■TOPIXは1月31日以来の安値水準

 14日は、日経平均株価が前日比20円53銭(0.23%)高の8973円84銭となり4営業日ぶり反発した。一方のTOPIXは前日比1.70ポイント(0.22%)安の756.68となり4営業日続落した。ユーロ圏債務危機問題の再燃に対する警戒感が強く、方向感に乏しい展開だった。

 終値ベースで見ると、TOPIXは1月31日(755.27)以来の安値水準となった。

 日経平均株価の日中値幅は83円27銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で9919億円となり、前日の1兆2328億円に比べて減少し6営業日ぶりに1兆円を下回った。

 前週末11日の米国株式市場は方向感に欠ける展開だった。ダウ工業株30種平均株価は前日比34ドル44セント(0.27%)安の1万2820ドル60セントと反落した。米金融JPモルガン・チェースがデリバティブ取引で約20億ドルの評価損を出したこと受けて売り優勢でスタートした。米5月ミシガン大学消費者信頼感指数が約4年ぶりの高水準だったことを好感して前日比プラス圏に切り返したが、終盤になるとギリシャのベニゼロスPASOK党首が組閣に失敗したと伝わり再びマイナス圏に転じた。S&P500株価指数は前日比0.34%安と反落、ナスダック総合株価指数は前日比0.01%高と4営業日ぶり小幅反発した。米4月卸売物価指数は前月比0.2%低下となり市場予想を下回った。エネルギー価格下落が全体を押し下げた。食品・エネルギー除くコア指数は同0.2%上昇となり市場予想と同水準だった。米5月ミシガン大学消費者信頼感指数は77.8となり、4月確報値の76.4に比べて市場予想以上に上昇した。

 この流れを受けて日経平均株価は前日比32円91銭高と買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き510万株の売り越し観測だったが、12日に中国が預金準備率を0.5%引き下げると発表したため、中国株式市場の上昇を期待する買いが優勢だった。

 寄り付き後の日経平均株価は徐々に上昇幅を広げる展開となり、前日比77円78銭高の9031円09銭まで上昇する場面もあった。しかし午前の後半になると株価指数先物取引が主導する形で上昇幅を縮小し、終盤には前日比マイナス圏に転じた。中国株式市場が下落に転じたことが弱材料視された。

 午後になると、日経平均株価は前日比プラス圏に転じてスタートしたが、積極的な買いは見られず、小高い水準でモミ合う展開となり膠着感を強めた。日経平均株価は指数寄与度の高い銘柄が支えた格好だったが、TOPIXは概ね前日比マイナス圏で推移した。

 東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄391(全体の23%)、値下がり銘柄1198(全体の71%)だった。実質的に軟調な展開だったが、セクター別には銀行、証券、保険、その他金融、陸運、電力・ガスなどが上昇した。一方で鉱業、パルプ・紙、医薬品、ゴム製品、非鉄金属などの下落が目立った。

 東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、1位のソニー(6758)、4位のグリー(3632)、6位のパナソニック(6752)、7位のソフトバンク(9984)、8位の三井住友FG(8316)、9位の三菱UFJFG(8306)、11位のディー・エヌ・エー(2432)、12位のシャープ(6753)、14位の野村ホールディングス(8604)、16位のファナック(6954)、17位のコマツ(6301)、18位の三井物産(8031)、19位のファーストリテイリング(9983)が上昇した。21位のヤマダ電機(9831)、26位の関西電力(9503)の上昇も目立った。

 一方で、2位の武田薬品(4502)の下落が目立った。また3位のトヨタ自動車(7203)、5位の日立製作所(6501)、10位の日産自動車(7201)、13位のホンダ(7267)、15位のKDDI(9433)、20位のNTTドコモ(9437)が下落した。

 日経平均株価は反発したが、指数寄与度の高い銘柄が支えた格好であり、実質的には軟調な展開だった。ギリシャの連立協議難航でユーロ圏債務危機問題の再燃が警戒されているうえに、中国の預金準備率引き下げに対する中国株式市場の反応が限定的だったことも弱材料視された。市場全体の地合い改善には時間がかかりそうだ。

 引き続き好業績・好材料銘柄を個別物色する流れだが、企業の決算発表がピークを過ぎたため、業績見通しを精査したうえでのアナリストレポートが出始める。これに対しての反応も注目点だろう。

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