【日経平均株価は小幅続伸、TOPIXは小幅反落】
■東証1部市場の売買代金は3営業日ぶりに1兆円を下回る
25日の主要株価指数は高安まちまちだった。日経平均株価は前日比17円01銭(0.20%)高の8580円39銭となり小幅に続伸した。一方のTOPIXは前日比0.14ポイント(0.02%)安の722.11となり小幅に反落した。ギリシャ問題への警戒感が強い状況に変化はなく、週末要因もあって手控えムードを強めた。
日経平均株価の日中値幅は65円92銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で9683億円となり、前日の1兆155億円に比べて減少し3営業日ぶりに1兆円を下回った。
前日24日の米国株式市場は高安まちまちだった。ダウ工業株30種平均株価は前日比33ドル60セント(0.27%)高の1万2529ドル75セントと3営業日ぶりに小幅反発した。
EU首脳会議で特に目立った成果が得られなかったことや、米4月耐久財受注が市場予想に比べてやや弱い結果だったことなどを受けて、前日比マイナス圏で推移する場面もあった。しかし値ごろ感や、イタリア首相の発言などを受けて終盤にかけて買いがやや優勢になった。
S&P500株価指数は前日比0.14%高と小幅に4営業日続伸、ナスダック総合株価指数は前日比0.38%安と反落した。
この流れを受けて日経平均株価は前日比53円47銭高と買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き120万株の売り越し観測だった。
寄り付き後の積極的な買いは見られず、日経平均株価は上昇幅を縮小し、午前の中盤になると前日比マイナス圏に転じる場面もあり、概ね前日終値近辺でモミ合う展開となった。4月全国消費者物価指数は前年同月比0.4%上昇となったが、市場予想と同水準だったこともあり反応薄だった。
午後に入っても日経平均株価は、前日終値近辺でモミ合う展開が続き膠着感を強めた。週末要因や円の高止まりなどで手控えムードを強めた。結局、日経平均株価は取引終了にかけて前日比プラス圏に戻したが、TOPIXは前日比マイナス圏で取引を終了した。
東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄668(全体の40%)、値下がり銘柄837(全体の50%)だった。全体として方向感に乏しい中で、セクター別には食料品、医薬品、ゴム製品、小売、不動産、電力・ガスなどが上昇した。一方で鉱業、化学、ガラス・土石製品、鉄鋼、非鉄金属、機械、保険、その他金融、海運などが下落した。
東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、1位の日本たばこ産業(2914)が大幅上昇した。また6位のキヤノン(7751)、14位のファーストリテイリング(9983)、19位のソフトバンク(9984)、20位のNTTドコモ(9437)、21位のセブン&アイ・ホールディングス(3382)が上昇した。
一方で2位のソニー(6758)、7位の日本橋梁(5912)、13位のグリー(3632)、24位のディー・エヌ・エー(2432)、26位のDOWAホールディングス(5714)、27位のアドバンテスト(6857)が大幅下落した。
また4位のシャープ(6753)、8位の三井物産(8031)、9位の三井住友FG(8316)、10位の日立製作所(6501)、12位のパナソニック(6752)、15位のホンダ(7267)、16位の野村ホールディングス(8604)、17位のコマツ(6301)が下落した。
3位の三菱UFJFG(8306)、5位のトヨタ自動車(7203)、11位のNTT(9432)、18位の日産自動車(7201)は前日比変わらずとなった。
ギリシャ問題や為替の円高進行に身構える状況に変化はなく、外国為替市場での円の高止まりや週末要因もあり、手控えムードを強めた。
ただし、リスク回避の売りもやや一服状況となり、日経平均株価8500円を下値メドとして意識するような値ごろ感での買いも見られる。一旦は自律反発的な展開が見られる可能性もあるだろう。
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2012年05月25日