【日経平均株価、TOPIXともに小幅反落】
★東証1部市場の売買代金は4営業日連続で1兆円を下回る
14日は下落した。日経平均株価は前日比18円95銭(0.22%)安の8568円89銭、TOPIXは前日比0.78ポイント(0.11%)安の725.66となり、いずれも小幅に反落した。前日の米国株式市場が下落した流れを引き継いだが、午後に入って下落幅をやや縮小した。ただし全体として薄商いで様子見ムードの強い展開が続いた。
日経平均株価の日中値幅は71円18銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で8598億円となり、前日の8359億円に比べてやや増加したが4営業日連続で1兆円を下回った。
前日13日の米国株式市場は下落した。ダウ工業株30種平均株価は前日比77ドル42セント(0.62%)安の1万2496ドル38セントと反落した。米5月小売売上高を嫌気して売り優勢でスタートした。その後は前日終値を挟んでモミ合う展開だったが、ギリシャ問題などへの警戒感などで取引終了にかけて下落幅を拡大した。S&P500株価指数は前日比0.70%安と反落、ナスダック総合株価指数は前日比0.86%安と反落した。
この流れを受けて日経平均株価は前日比56円44銭安と売り優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き350万株の売り越し観測だった。
寄り付き後の日経平均株価は動意に乏しく、概ね8600円台前半の狭いレンジでモミ合う展開となった。売り買いともに様子見ムードを強めた。
午後に入ると日経平均株価は、株価指数先物取引が主導する形で寄り付きから下落幅を縮小してスタートした。前日比プラス圏に転じる場面もあった。対ユーロでやや円安方向に傾いたことも支援材料だった。日経平均株価、TOPIXともに、午前に比べて下落幅を縮小して取引を終了した。
東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄559(全体の33%)、値下がり銘柄912(全体の54%)だった。方向感に乏しい展開だったが、セクター別には証券の上昇が目立った。また銀行、保険、海運などが上昇した。一方で水産・農林、鉱業、ゴム製品、非鉄金属、自動車、卸売、小売、空運、電力・ガスなどが下落した。
東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、10位の野村ホールディングス(8604)、16位のリコー(7752)の上昇が目立った。また1位の三井住友FG(8316)、7位の三菱UFJFG(8306)、11位のみずほFG(8411)、12位のソフトバンク(9984)、13位のディー・エヌ・エー(2432)、15位のパナソニック(6752)、18位のソニー(6758)、20位のコマツ(6301)が上昇した。
一方で、5位のツガミ(6101)の大幅下落が目立った。また2位のトヨタ自動車(7203)、3位のグリー(3632)、4位のキヤノン(7751)、6位のファナック(6954)、8位のファーストリテイリング(9983)、9位の日立製作所(6501)、14位の日産自動車(7201)、17位のホンダ(7267)、19位の三菱商事(8058)が下落した。
14日〜15日の日銀金融政策決定会合、17日のギリシャ再選挙、19日〜20日の米FOMC(連邦公開市場委員会)と、週末から来週にかけて重要イベントを控えているだけに、売り買いともに動けず、様子見ムードはやむを得ないだろう。
午後に入って銀行株などが買われて下落幅を縮小したが、日銀金融政策決定会合への期待感のようだ。ポジティブサプライズを期待したいところだが、今回の日銀金融政策決定会合では追加緩和見送りという見方が大勢だけに、全体を押し上げるには至らなかった。明日もポジティブサプライズがなければ、個別物色の展開だろう。
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2012年06月14日