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2012年07月02日

【株式市場を検証】円高修正一服で様子見ムード、取引終了にかけて下落に転じる

【日経平均株価、TOPIXともに小幅反落】

■東証1部市場の売買代金は3営業日ぶりに1兆円を下回る

 2日は小幅下落した。日経平均株価は前日比3円30銭(0.04%)安の9003円48銭、TOPIXは前日比0.74ポイント(0.10%)安の769.34となり、いずれも4営業日ぶり小幅反落した。前週末の米株高を受けて買い優勢でスタートしたが、取引終了にかけて下落に転じた。

 日経平均株価の日中値幅は100円31銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で8496億円となり、前日の1兆2114億円に比べて減少し3営業日ぶりに1兆円を下回った。

 前週末6月29日の米国株式市場は大幅上昇した。ダウ工業株30種平均株価は前日比277ドル83セント(2.20%)高の1万2880ドル09セントと大幅反発した。EU首脳会議での合意内容がポジティブサプライズとなった。主要経済指標は強弱感が交錯したが反応は限定的だった。S&P500株価指数は前日比2.49%高と大幅反発、ナスダック総合株価指数は前日比3.00%高と大幅反発した。

 この流れを受けて日経平均株価は前日比97円01銭高と買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き140万株の買い越し観測だった。

 寄り付きの買い一巡後は、日経平均株価は上昇幅を縮小して9000台前半の狭いレンジでモミ合う展開となった。積極的に上値を追う動きは見られず、為替がやや円高方向に傾いたことや、中国・上海株式市場が下落に転じたことが弱材料視された。

 午後に入ると日経平均株価は、午前に比べてさらに狭いレンジでモミ合う展開となり膠着感を強めた。為替が午後に入ってさらに円高方向に傾いたこともあり、取引終了にかけて日経平均株価、TOPIXともに前日比マイナス圏に転じ、この日の安値で取引を終了した。

 東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄662(全体の39%)、値下がり銘柄839(全体の50%)だった。やや方向感に欠ける展開となったが、セクター別には保険と海運の上昇が目立った。また鉱業、石油・石炭製品、鉄鋼、非鉄金属、卸売、その他金融などが上昇した。一方で水産・農林、食品、パルプ・紙、ガラス・土石製品、金属製品、機械、電機、自動車、その他製品、小売、空運、電力・ガスなどが下落した。

 東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、4位のディー・エヌ・エー(2432)、9位のグリー(3632)、26位の日本郵船(9101)の上昇が目立った。また1位のソフトバンク(9984)、2位の三菱UFJFG(8306)、6位の三井住友FG(8316)、13位の野村ホールディングス(8604)、14位のTDK(6762)、15位の三菱商事(8058)、19位の三井物産(8031)、20位のファーストリテイリング(9983)が上昇した。

 一方で3位のトヨタ自動車(7203)、5位の日産自動車(7201)、7位のみずほFG(8411)、8位のホンダ(7267)、10位のコマツ(6301)、11位のファナック(6954)、12位の日立製作所(6501)、16位のソニー(6758)、17位のキヤノン(7751)、18位のパナソニック(6752)が下落した。

 日経平均株価は寄り付き天井で安値引けの展開となった。前週末6月29日の米国株式市場が大幅上昇したことを受けて買い優勢でスタートしたが、為替が円高方向に傾いたことが弱材料視され、上値を追う動きは見られなかった。EU首脳会議での合意内容をポジティブサプライズとして好感した動きは、前週末6月29日で終了ということだろう。

 そして週後半の5日にECB理事会、6日に米6月雇用統計を控えているだけに、当面は為替動向が焦点となり、輸出関連の主力株には見送りムードが強まりそうだ。

 ただし、大勢として底打ちや潮目の変化も意識されているだけに、下値は限定的だろう。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:07 | 市況・概況