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2012年07月19日

【株式市場を検証】前日の米株高で安心感だが、上値は重く主力銘柄の買い戻し程度

【7月19日の株式市場の動き】

■日経平均株価、TOPIXともに反発

 19日は上昇した。日経平均株価は前日比68円81銭(0.79%)高の8795円55銭となり反発した。一方のTOPIXは前日比6.67ポイント(0.90%)高の747.13となり10営業日ぶり反発した。前日の米国株式市場が上昇したため安心感が広がった。

 日経平均株価の日中値幅は64円61銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で8741億円となり、前日の9579億円に比べて減少し3営業日連続で1兆円を下回った。

 前日18日の米国株式市場は上昇した。ダウ工業株30種平均株価は前日比103ドル16セント(0.81%)高の1万2908ドル70セントと続伸した。S&P500株価指数は前日比0.67%高と続伸、ナスダック総合株価指数は前日比1.12%高と続伸した。前日17日の取引終了後に発表した米インテルの決算をあらためて好感され、ハイテク関連株の上昇が全体を牽引した。また米6月住宅着工件数などの主要経済指標も支援材料となった。

 この流れを受けて日経平均株価は前日比68円26銭高と買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き70万株の買い越し観測だった。

 寄り付き後の日経平均株価は上昇幅を広げ、一時は前日比109円06銭高の8835円80銭まで上昇する場面があった。しかし午前の中盤になると、外国為替市場でややドル安・円高方向に傾いたことで、急速に上昇幅を縮小する展開となった。

 午後に入ると、日経平均株価は午前の終値に比べて上昇幅をやや広げてスタートした。中国・上海株式市場の上昇が支援材料だった。ただし上値を追う動きは見られず、その後は概ね8800円を挟む小幅レンジでモミ合う展開となった。

 東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄1196(全体の71%)、値下がり銘柄350(全体の21%)だった。ほぼ全面高の展開の中で、セクター別に見ると鉱業、石油・石炭製品、機械、保険、海運の大幅上昇が目立った。また繊維、ゴム製品、鉄鋼、非鉄金属、電機、自動車、精密、卸売、銀行、証券などが上昇した。一方では空運の大幅下落が目立った。またパルプ・紙、医薬品、その他製品、不動産、陸運が下落した。

 東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、12位のコマツ(6301)、22位のヤマダ電機(9831)、30位のルック(8029)の大幅上昇が目立った。また1位の三菱UFJFG(8306)、3位のキヤノン(7751)、4位の日産自動車(7201)、5位のファナック(6954)、6位のトヨタ自動車(7203)、7位のみずほFG(8411)、8位のホンダ(7267)、9位の日立製作所(6501)、10位のパナソニック(6752)、11位の日本たばこ産業(2914)、13位のソニー(6758)、14位のソフトバンク(9984)、15位の三井住友FG(8316)、17位の川崎汽船(9107)、19位の三井物産(8031)が上昇した。

 一方で25位のスズキ(7269)、26位の全日本空輸(9202)の大幅下落が目立った。また2位のアステラス製薬(4503)、16位のTDK(6762)、18位の関西電力(9503)、20位のファーストリテイリング(9983)が下落した。

 TOPIXが10営業日ぶりに反発し、東証1部市場の値上がり銘柄数が全体の約7割となり、ほぼ全面高の展開だった。前日の米国株式市場が上昇したため安心感が広がった形だろう。

 ただし上値の重い展開だった。売買代金は依然として低調であり、半導体関連や中国関連など、売り込まれていた主力銘柄の買い戻し程度だろう。

 国内でも主力銘柄の4〜6月期決算発表の本格化が接近しているため、悪材料が出ないかと身構える状況に大きな変化はないようだ。当面は方向感を掴みにくい展開が続きそうだ。

 とはいえ、決算発表に対する事前の期待感が高まっていないため、決算発表でアク抜け感が優勢になる可能性もありそうだ。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:06 | 市況・概況