
前日大引け後に発表した今2月期第2四半期(2Q)累計業績が続伸したものの、期初予想と市場コンセンサスをいずれも下回って着地しており、利益確定売りが先行している。
同社株は、小売り業界のなかでも円高が開発輸入にプラスに働き好決算会社との評価が高く、全般相場が調整色を強めるなか、決算発表を先取りして株価も高値追いとなったが、2Q累計業績の下ぶれ着地は、ネガティブ・サプライズとなった。
同じ小売り株では、アパレル業界で好調な月次売上高推移を続けたハニーズ<2792>(東1)も、25日開示の今5月期第1四半期がやや伸び悩み、株価が急反落しており、これから発表される小売り会社の決算動向は、手放しの楽観、先取りのし過ぎは禁物と警戒警報が鳴ったようである。
ニトリHDの2Q累計業績は、前年同期比6%増収、16%経常増益、21%純益増益と続伸したが、利益は、期初予想より4〜8億円、市場コンセンサスより22〜19億円下回った。11店舗を新規出店(閉鎖4店舗)し、開発輸入商品の拡大に継続注力、全国ネットのテレビCM、新聞の全面広告などの広告宣伝を積極化したが、低価格志向が浸透して販売競争が激化したことなどが要因となった。
2月通期業績は期初予想に変更はなく、純利益は、375億円(前期比11%増)と14期連続の過去最高更新を見込み、年間配当も90円(前期実績80円)に連続増配を予定している。
株価は、PER10倍台と割安で信用取組も売り長で逆日歩がつく好需給となっており、高値追いとなったが、下値調べが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)
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