
公開価格が仮条件の下限で決まり、資金吸収額も12億円弱とやや大きく、業績も赤字継続とハンデが多いが、売買開始前のきょう8時に同社バイオ後発品の製造販売承認取得を発表したことなど有望薬の開発が進展し、さらに12月には月間で15社が、上場されるIPOラッシュの前景気も加わり穏当な初値形成につながった。
同社は、北海道大学発のバイオ・ベンチャーで、バイオ新薬とバイオ後続品の開発を二本柱としている。新薬事業では成長性を重視し、後続品で安定性に重きを置き、大学などとの共同研究からターゲットを選定して開発計画を立案した上で、社外の最適な試験受託企業や製造受託企業を活用して開発、製薬企業にライセンスアウトするほか製品も販売する。
後続品のGBS−001(がん薬)では、共同開発先の富士製薬工業<4554>(東1)が、製造販売承認を申請、今年11月21日に承認取得となった。新薬のGND−001(免疫疾患薬、がん薬)では、科研製薬<4521>(東1)に独占的開発・製造・販売権を譲渡し契約一時金を受領し、上市後にロイヤリティーを受領する。
今3月期業績は、売り上げ5100万円(前期比75%減)、経常利益3億8500万円の赤字(前期は3億1700万円の赤字)、純利益3億8800万円の赤字(同3億2000万円の赤字)と予想している。(本紙編集長・浅妻昭治)
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