
1月11日発表の今期(13年2月期)第3四半期累計(3〜11月期)の業績(非連結)は、売上高が前年同期比4.1%増の91億15百万円、営業利益が58百万円(前年同期は1億96百万円の赤字)、経常利益が63百万円(同1億92百万円の赤字)、純利益が13百万円(同1億45百万円の赤字)だった。震災のため中止していた春期講習会の再開、新規4教室の開校、利便性向上のための教室移転やリニューアル、iPadを利用した映像学習の開始などの施策も寄与して在籍生徒数が増加し、営業損益も大幅に改善した。
通期見通しについては9月26日の増額修正値を据え置き、売上高が前期比4.3%増、営業利益が同81.3%増、経常利益が同78.5%増、純利益が同2.8倍としている。在籍生徒数が順調に増加している模様であり、講師費用や新商品・サービス開発費用の増加などを吸収して、営業損益が大幅に改善する見込みだ。
なお、緊急経済対策で祖父母から孫への教育資金贈与が非課税となる改正案が税制改正大綱として決定したことを受け、授業料金パッケージ等の対応商品・サービスの導入を検討している模様だ。
株価の動きを見ると、教育資金贈与税の非課税措置を材料視して急騰した。1月10日には288円まで上昇する場面があった。その後一旦は220円近辺に反落していたが、足元では270円近辺まで上昇して上値を窺う態勢のようだ。1月31日の終値267円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS6円84銭で算出)は39倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間6円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績のBPS120円01銭で算出)は2.2倍近辺となる。
160円台から280円台まで急騰したため過熱感を残しているが、今期営業損益の大幅改善見通しも支援材料であり、上値追いが期待されそうだ。10年6月の戻り高値324円も視野に入るだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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