
同社は12日に12年12月期決算を発表。前期は電炉業界の需要が弱く、電炉用の人造黒鉛電極が低調だったほか、ファインカーボン(特殊炭素製品、炭素繊維)も太陽電池関連業界の市場低迷で、太陽電池製造向けの販売減少が響き、売上高が303億5600万円(前の期比19.3%減)、営業利益が17億0800万円(同63.7%減)、経常利益が18億7800万円(同59.2%減)、純利益が4億2500万円(同79.4%減)と大幅減益だった。今期は、リチウムイオン電池用負極材では、拡大する車載用電池(HEV、PHEV、EV)向けの需要への積極的対応、ファインカーボンでは、太陽電池と半導体用途などへのグローバルな拡販。また、人造黒鉛電極では、高品位電極の販売比率拡大と新興国需要の取り込みを図り、売上高が378億円(前期比24 .5%増)、営業利益が31億円(同81.4%増)、経常利益が31億円(同65.0%増)、純利益が15億円(同3.5倍)と大幅回復を見込む。
株価は、昨年10月12日につけた昨年来の安値120円を底に同12月21日高値198円と上昇。再度、2月13日高値197円と買い直された後、もみ合っているが、テーマ性があり、170円前後で下値として固め、PBR0.73倍と割り負け、配当利回り2.69%とソコソコある。25日移動平均線をサポートラインに押し目買い好機となろう。(株式評論家・摩周湖)
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