■前期は不動産ビジネスが初めて分譲事業売上を計上、業績をけん引
ワールドインテック<2429>(JQS)の12年12月期連結業績は、不動産ビジネスがはじめて事業売上を計上したことで、売上高530億7百万円(前年同期比39.9%増)、営業利益12億23百万円(同108.1%増)、経常利益12億90百万円(同90.2%増)、当期純利益6億58百万円(同207.5%増)と大幅増収増益を達成した。
セグメント別の業績は、ファクトリー事業では、製造派遣が再び見直され、契約数の拡大及び在籍数の増加に繋げることができた。だが、人材教育などの先行投資と新規案件取り組みへの人員の異動コストなどが増加し、売上高178億93百万円(前年同期比13.8%増)、セグメント利益4億89百万円(同18.0%減)と増収減益。
テクノ事業では、設計開発分野での情報サービスや自動車関連のエンジニアニーズが高まり、契約数を拡大し、安定稼働率を確保した。その結果、売上高61億97百万円(同3.6%増)、セグメント利益3億56百万円(同8.7%増)と増収増益となった。
R&D事業では、一般派遣分野での受注が拡大し、在籍数も伸びて堅調に推移したことに加えて、12年11月には臨床受託専門のDOTインターナショナルを子会社化した。その結果、売上高29億84百万円(同19.2%増)、セグメント利益2億69百万円(同11.8%増)と増収増益となった。
情報通信事業では、主力の携帯電話はスマートフォンの普及によりタブレット端末やモバイルwifiルーター、コンテンツサービスなどの商材へ市場を拡大している。その結果、売上高116億58百万円(同27.0%増)、セグメント利益4億8百万円(同91.6%増)と増収大幅増益となった。
不動産事業では、「レジデンシャル門前仲町」、「レジデンシャルお花茶屋」、「レジデンシャル金町」、「レジデンシャル品川中延」の4物件で引渡し戸数176戸となり、マンション分譲売上72億5百万円を計上した。加えて事業用地の売却や新築マンションの販売受託収入などにより、売上高87億94百万円(同480.6%増)、セグメント利益4億62百万円(前年同期△75百万円)と大幅増収により黒字転換。
その他の事業についても、順調に推移して、売上高54億79百万円(同83.0%増)、セグメント利益2億11百万円(同34.0%増)と大幅増収増益となった。
今期の見通しは、ファクトリー事業では、スマートフォン関連分野及び物流倉庫等での需要拡大に積極対応する。テクノ事業では、生産技術でのファクトリー事業との連携強化を図るとともに、設計開発での新規顧客の獲得を進める。R&D事業では、一般派遣領域の拡大や子会社のDOTインターナショナルとのシナジー効果を促進させる。情報通信事業では、新たな商材の拡販及び機動的な販売体制の構築で収益を確保する。不動産事業では、新規物件の有利購入に努め、併せて既存購入物件の早期販売を行う。以上のことから、売上高564億87百万円(前期比6.6%増)、営業利益18億53百万円(同51.4%増)、経常利益17億93百万円(同39.0%増)、当期純利益7億12百万円(同8.3%増)と営業・経常利益は6期ぶりに最高益を更新の見込み。
尚、配当は前期の年間配当を4.5円から8.5円に上方修正し、今期も8.5円を継続予定。
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2013年02月25日