<銘柄ウオッチ>
ダイドードリンコ<2590>(東1)は、80円安の3885円と売られ急反落している。前日25日大引け後に1月期決算を発表、前期業績が、今年2月15日の再上方修正通りに純利益が7期ぶりに過去最高を更新して着地し、今期も続伸を予想して減益転換を見込んだ市場コンセンサスを上回ったが、全般相場が、イタリアの政局不安を嫌って急反落していることが響き、今年2月21日につけた昨年来高値3990円を前に利益確定売りが先行している。
前期業績は、前々期比1%増収、15%経常増益、87%純益増益と続伸し、純利益44億1000万円は、2006年1月期の過去最高(34億6800万円)を更新した。飲料販売部門では、新生「ダイドーブレンド」を発売しユーザーの囲い込みとシェアの維持・拡大に注力、飲料受託製造部門では、大手医薬品などの有力メーカーの生産スタイルが、自社生産からOEM生産にシフトして安定した受注を確保、広告宣伝費・販促費の増加などを構造改革、業務見直しによるコスト削減でカバーして最高純利益を更新した。
今期業績は、飲料販売部門の売上高増加による粗利アップや、ドライゼリー市場でトップのたらみの連結子会社化などが寄与し、経常利益を77億5000万円(前期比0.3%増)、純利益44億1000万円(同横ばい)と予想して、市場コンセンサスを1億円〜5億円上回る。
株価は、3000円台央の往来相場から今年2月の業績再上方修正で窓を開けて昨年来高値まで300円高しスピード調整中である。PER14倍台、PBR0.8倍と割安で、きょう26日の寄り付きの安値からはやや値を戻しており、下値では強弱感の対立が強まろう。(本紙編集長・浅妻昭治)
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2013年02月26日