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2013年02月28日

【狙い場・買い場】上値追うインフォコム、低PERに加え増配で利回り魅力も

狙い場・買い場 ITソリューションサービスとコンテンツ配信が2本柱の インフォコム<4348>(JQS)に注目したい。株価は上値追いが期待されるだろう。

 日商岩井と帝人<3401>から分離したシステム開発会社が経営統合しているため、携帯電話事業者、医薬医療関係機関、官公庁、教育関係機関などのITサービスに強みを持つのが特徴だ。またクラウドサービス、Web−ERPソフト、電子書籍やソーシャルアプリなどスマートフォン向けコンテンツ開発・配信も強化している。

 今期(13年3月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比4.1%増の380億円、営業利益が同3.0%減の33億円、経常利益が同2.7%減の33億円、純利益が同8.0%増の20億円としている。第3四半期累計(4〜12月期)の進捗率はやや低水準だが、第4四半期(1〜3月)の売上比重が高いため特にネガティブ要因とはならないだろう。ネットビジネス事業やヘルスケア事業を重点事業領域と位置付けて、M&Aも積極的に活用する模様であり、中期的に収益拡大が期待されるだろう。

 なお2月25日に、今期配当予想の増額修正と自己株式処分を発表した。配当については創立30周年記念配当300円を実施し、普通配当3000円と合わせて年間3300円(期末一括)とする。前回予想に対して300円増額し、前期比300円増配となる。自己株式処分については、ヘルスケア事業の業容拡大を目的に、ITホールディングス(3626)の連結子会社AJSから放射線部門システム事業を譲り受け、譲り受け金額の一部をAJSに対する第三者割当で自己株式200株を処分して精算するというものだ。

 株価の動きを見ると、水準を切り上げる展開で2月27日には昨年来高値となる13万400円まで上昇している。中期的な収益拡大期待に加えて、25日に発表した今期配当増額修正も好感しているだろう。2月27日の終値12万8600円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1万4379円80銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間3300円で算出)は2.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS11万5554円24銭で算出)は1.1倍近辺となる。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドを継続している。指標面に割高感はなく、成長分野の医薬医療関連やソーシャルアプリ関連のテーマ性も支援材料だろう。11年1月の13万8800円は射程圏であり、上値追いで10年4月の16万2300円も視野に入るだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)

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