菅義偉官房長官は1日、航空自衛隊の次期主力戦闘機F35の部品製造について、武器輸出三原則の例外として日本企業の参画を容認する談話を発表した。日本企業がF35向けに製造する部品の輸出が容認されたことで、需要の先細りを懸念していた日本の防衛企業の間で市場拡大への期待が高まると伝わっており、航空機部品を製造する日機装<6376>(東1)にビジネスチャンスが広がると予想される。同社が航空機用逆噴射装置部品などの炭素繊維強化複合材製品などを手がけていることが注目される。
足元の業績、世界的なエネルギー関連投資の活発化で、LEWA製品やLNG用ポンプの受注、売上が好調を維持しているほか、医療部門では、医療機関の省力化ニーズの高まりや透析治療の高度化で、新型透析装置の売上が伸長、旧本社等の売却も加わり、今3月期売上高は970億円(前期比7.6%増)、営業利益は70億円(同56.4%増)、経常利益は65億円(同2.0%増)、純利益は52億円(同56.8%増)と6期ぶりに過去最高益を更新する見通し。
株価は、2月12日に昨年来の高値1077円と買われた後、同13日安値984円と急落してから1000円前後で下値を固めつつある。今期予想PER15倍台と割高感はなく、9カ月移動平均線がサポートラインとなっており、再度、高値奪回から上値を伸ばす可能性があり、好狙い場となろう。(株式評論家・摩周湖)
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2013年03月03日