
今期連結業績見通しは10月29日に増額修正を発表して、売上高が前期比2.9%増の534億円、営業利益が同23.6%増の26.5億円、経常利益が同20.6%増の25億円、純利益が同24.3%増の12.8億円としている。外食・コンビニエンスストア向け調理加工品、マヨネーズ・ドレッシング類、タマゴ加工品、量販店向けサラダ類などが想定以上に好調であり、増収効果による工場稼働率上昇、生産工程改善効果、さらに原料の鶏卵相場下落なども寄与して販管費増加を吸収する模様だ。通期予想に対する第3四半期累計(4〜12月期)の進捗率は、売上高が78.4%、営業利益が90.5%、経常利益が91.4%、純利益が94.1%と高水準である。通期再増額の可能性が高いだろう。
業務用マヨネーズ・ドレッシング類を主力として、中期経営計画で掲げた「サラダカフェ」「サラダ料理」「世界のソース」「タマゴ製品」など新規事業領域の拡大戦略が順調に進展している。静岡県富士市に建設を決定した新工場は14年4月稼働目標で、海外は中国とインドネシアでの事業展開が本格化する模様だ。中期的な成長が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、短期調整を挟みながら水準を切り上げる展開が続いている。2月8日には904円まで上値を伸ばした。2月15日に835円まで調整する場面があったが、足元では900円近辺に戻して高値を窺う態勢となった。今期業績再増額の可能性や中期的成長力を評価する動きだろう。3月5日の終値895円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS90円07銭で算出)は10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS949円44銭で算出)は0.9倍近辺となる。
日足チャートで見ると、一旦割り込んだ25日移動平均線を回復して強基調に回帰した。また週足チャートで見ると、13週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認した形だろう。指標面には割安感があり、今期業績再増額の可能性を評価して上値追いの展開が期待されるだろう。1000円台が射程圏に入りそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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