
前期(13年3月期)連結業績見通しは、2月8日に減額修正して売上高が前期比20.4%増の1300億円、営業利益が同48.2%増の28億円、経常利益が同66.1%増の20億円、純利益が同8.8%増の13億円としている。国内建築事業での一部工事の進捗遅れで減額修正したが、復興需要などが寄与して増収増益の見込みである。今期(14年3月期)以降については、老朽化インフラ更新需要など公共投資の増加が追い風となるだろう。
株価の動きを見ると、1月10日に戻り高値となる332円を付けた後、概ね300円近辺で推移して調整局面だった。3月11日と12日には318円まで上昇する場面があったが、逆に4月2日には264円まで調整する場面があった。ただし足元では急反発して4月8日には前日比20円(7.17%)高299円まで上値を伸ばす場面があった。調整が一巡して再動意の構えだろう。4月8日の終値298円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS12円50銭で算出)は24倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS278円35銭で算出)は1.1倍近辺である。
4月8日の大幅上昇で、日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線を回復し、基調転換の兆しを見せている。また週足チャートで見ると、26週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認した形にもなった。公共投資関連、浮体式洋上風力発電関連、放射性物質(セシウム)除染関連とテーマ性も豊富であり、再動意で1月の高値を試す展開が期待されそうだ。(本紙シニアアナリスト・水田雅展)
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