株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

2013年04月23日

ピックルスコーポレーション 「ピーネ乳酸菌キムチ」の開発、東洋食品のM&A、更に、広島工場の稼働と話題は豊富

■株価はPER6.0倍、PBR0.55倍、配当利回り2.0%と割安で出遅れ歴然

 漬物業界のリーディングカンパニーであるピックルスコーポレーション<2925>(JQS)の売上高は、「ご飯にススムキムチ」がナショナルブランドに成長したことで、量販店の新規獲得も進み、年々売上を伸ばしている。

 しかし、同社が属する漬物業界の市場規模は、ピーク時は5,000億円あったものの、年々縮小し、現在は約3,700億円といわれている。このように、市場規模が縮小する中で、同社は何故売上高を伸ばしているのか、その理由は、商品構成にある。

 現在の漬物市場の品目別割合は、浅漬け29%、キムチ21%、梅干等13%、沢庵14%、刻み漬け4%、福神漬け3%、姿物1%、菜漬け3%、酢漬け9%、その他3%となっている。浅漬け、キムチで50%を占めているのが特徴といえる。しかし、以前は、梅干、沢庵、刻み漬け、福神漬けといわれる古漬けが50%以上を占めていた。特に、その中でも沢庵が主力商品であった。ところが、だんだん沢庵の人気が落ち込み、代わって浅漬け、キムチに嗜好が集まってきている。そのような中で、同社は50%を占めている浅漬け、キムチにターゲットを絞ってきたことから、売上を伸ばし、同業他社を圧倒する成長率で、業界初の売上高200億円を突破している。この状況は、営業エリアを拡大していることで、今後も継続することが予想される。

 そのような状況の中で、19日に前期13年2月期決算説明会が開催された。

 前期連結業績は、売上高240億63百万円(前年同期比11.5%増)、営業利益9億15百万円(同6.8%減)、経常利益9億74百万円(同8.6%減)、純利益5億70百万円(同3.5%減)と過去最高の売上を達成しながら春先の野菜高騰と労務費の増加により減益となった。

 特に胡瓜の価格は、3月は前年比7割高、4月も5割高と急騰した。また、白菜は3月2割高、4月3割高であった。その後は、胡瓜も白菜もほぼ前年並みの価格で推移したが、春先の高騰の影響をカバーするには至らなかった。

 品目別の売上高は、浅漬け・キムチ113億8百万円(前年同期比9.0%増)、惣菜34億84百万円(同33.8%増)、古漬け6億34百万円(同4.7%減)、漬物86億37百万円(同8.7%増)となっている。

 販路別の売上高は、外食・その他24億6百万円(同34.4%増)、コンビニ39億22百万円(同9.5%増)、量販店・問屋等177億34百万円(同9.4%増)と全ての販路で売上高を伸ばしている。

 また、昨年の7月後半から「川越達也オススメキムチシリーズ」を販売開始したが、「ご飯がススムキムチシリーズ」の売上高は前期と変わらず全く影響を受けなかったことから、「川越達也オススメキムチシリーズ」の売上分だけオンする形となった。また、前期は「川越達也オススメキムチシリーズ」の売上高は約7カ月分となったが、今期は1年間フルに寄与することから、更に売上拡大が期待できる。

 今期14年2月期連結業績予想は、売上高251億80百万円(前期比4.6%増)、営業利益10億18百万円(同11.2%増)、経常利益10億79百万円(同10.7%増)、純利益6億23百万円(同9.1%増)と売上高、利益ともに過去最高を見込む。

 最近の話題としては、100%生きて腸まで届く植物性の乳酸菌「Pne−12」を使用した現在特許申請中の新製品「ピーネ乳酸菌キムチ」の販売開始がある。耐酸性が非常に強いことから、100%生きて腸まで届くことが実証されている。乳酸菌の効果は、腸内改善、免疫力UPなどの効果があることから、「ご飯がススムキムチ」と同様に同社のナショナルブランドに育つ可能性が高い。

 また、昨年10月に「東洋食品」をM&Aしている。「東洋食品」はメンマの製造・販売を行っていて、ピックルスとは、商品が全く重ならないことに加え、惣菜製品としてもシナジー効果が見込める。更に、ピックルスの販路にのせることで、一挙に販路拡大も実現できる。

 更に、広島工場の6月稼働がある。今期は売上高9億の売上を見込んでいるが、来期より20億円の売上が期待されている。元々手薄であった中国、四国地方の営業力を強化するために、広島工場を建設し、注力することになった。そのため、今期の設備投資は13億14百万円(前期4億22百万円)と急拡大する。また、販売力を高めるため、中国放送で「川越達也のキムチ研究所」というTV番組を4月から放送を開始する。

 「ピーネ乳酸菌キムチ」の開発、東洋食品のM&A、更に、広島工場の稼働と話題は豊富。しかも今年は春先の野菜の価格も安定していることから、今期の過去最高益更新は期待できる。

 19日の株価592円は、株価指標ではPER6.0倍(今期予想一株当たり純利益97.43円で算出)、PBR0.55倍(前期一株当たり純資産1058.84円で算出)、配当利回り2.0%と割安で出遅れ歴然と言える。上場直後の02年に付けた上場来最高値855円奪回も期待できる。

>>ピックルスコーポレーションのMedia−IR企業情報

◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:16 | 決算発表記事情報