
同社の今1月期業績は、売り上げ108億円(前期比7%減)、経常利益16億8000万円(同26%減)、純利益10億3000万円(同28%減)と予想され、純利益は、市場コンセンサスを約5億円下回った。主力の半導体製造向けの300ミリシリコンウエハ容器「FOSB」の受注が、前期第3四半期に調整の完了で直前の第2四半期比で増加に転じたが、第4四半期は、再び在庫調整局面となって2ケタ減と減少しており、今期も半導体業界の成長率が微増にとどまる厳しい環境を予想、次世代シリコンウエハ容器の450ミリ容器向けの設備投資の多くが、前期までに完了、今期はこの減価償却費負担が、先行して本格化するとして慎重な業績予想となった。
今年6月早々には今期第1四半期(1Q)決算の発表を予定しており、「FOSB」売り上げが、20%増加したことを要因に2ケタの増益転換した前年同期に対して、どのような業績推移を示すか注目される。また、今期配当は、前期に実施した東証1部指定替えの記念配当10円が一巡し、60円配当を予想しているが、配当利回りが、3%前後と高水準となっており、この1Q決算発表とともに、2Q期末の好配当利回り買いの再燃も見込まれる。
株価は、5月24日に突っ込んだ1903円安値から約140円戻し今期の連続減益予想業績でPERが20倍台と市場予想平均を上回るが、小型株特有の値動きの軽さを発揮して、半値戻しの25日線の2100円台、3分の2戻しの2200円台とリバウンド幅を拡大しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)
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