■主力のコンタクト好調
コンタクトレンズ大手のシード<7743>(JQS)の5日(水)終値は17円安の903円。しかし、5月23日以降、903円を幾度かつけており下値抵抗力がみられる。
5月15日発表の前期(13年3月期)連結業績は、前々期比18.7%増収、同2.5倍営業増益、同2.6倍経常増益、同5.2倍最終増益だった。コンタクトレンズ・ケア用品で「シードワンデーピュアうるおいプラス」「シードワンデーピュアマルチステージ」「シードアイコフレワンダーUV」などの好調が続き、操業度上昇効果、受取和解金、税効果なども寄与して大幅増収増益だった。配当は同10円増配の年間20円とした。
今期(14年3月期)見通しは売上高が前期比16.4%増の175億円、営業利益が同10.8%増の9億40百万円、経常利益が同7.7%増の8億20百万円、純利益が同58.7%減の4億円としている。純利益は前期計上した和解金の一巡で減益だが、主力製品の好調で増収営業増益見込みだ。生産能力増強に伴う減価償却費増加、研究開発費や広告宣伝費などの積極投入のため営業利益の伸びは小幅としているが、会社予想は保守的な印象が強く上振れが期待されるだろう。配当予想は前期と同額の年間20円(期末一括)とした。
株価の動きを見ると、2月12日の高値1310円以降は上値が重くなり、概ね900円〜1200円近辺でのボックス展開のようだ。足元では高値圏から急反落した。しかし900円近辺のレンジ下限に到達して下げ渋り感を強めている。
6月4日の終値904円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円93銭で算出)は17〜18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS862円71銭で算出)は1.1倍近辺である。指標面に割高感はなく、レンジ下限から反発の動きが期待されるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展)
◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!




2013年06月05日
【ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展の視点】シード下げるも900円の下値堅い、前期2.5倍に続いて今期も2ケタ増益
【アナリスト銘柄分析の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:49
| アナリスト銘柄分析