■今期も2ケタ増益
介護関連用具のフランスベッドホールディングス<7840>(東1)の5日株価は2円安の195円。ただ、3日連続190円台を固め下値が底堅くなっている。
メディカルサービス事業(介護福祉用具レンタル、通所介護施設運営など)およびインテリア健康事業(ベッド、リハビリ商品など)を展開している。医療・介護用のベッド・マットレスや「リハテック」ブランドの介護福祉用具など、高齢化社会に対応したビジネスに経営資源をシフトしており、国の政策支援が追い風である。
5月15日発表の前期(13年3月期)連結業績は前々期比2.0%増収、同25.6%営業増益、同26.6%経常増益、同2.4倍最終増益だった。メディカルサービス事業で、営業拠点新設や新製品投入による介護福祉用具や在宅医療機器の拡販効果、通所介護施設の新設効果などが寄与して営業損益が改善した。配当は同1円増配の年間4円とした。
今期(14年3月期)見通しは売上高が前期比5.4%増の536億円、営業利益が同37.0%増の28億円、経常利益が同36.2%増の27億50百万円、純利益が同29.1%増の14億60百万円としている。メディカルサービス事業で介護用具レンタルに注力してシェア拡大を目指し、シルバービジネスの取り組みを強化するとしている。配当予想は同50銭増配の年間4円50銭(第2四半期末2円25銭、期末2円25銭)とした。
株価の動きを見ると、5月14日の年初来高値248円から反落して6月4日には191円まで調整する場面があった。市場全体の地合い悪化も影響しているようだが、下値メドとなる2月の安値184円、4月の安値185円に接近している。
6月5日の終値195円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS6円68銭で算出)は29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間4円50銭で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS165円80銭で算出)は1.2倍近辺である。
週足チャートで見ると26週移動平均線を僅かに割り込んで調整局面だが、2月の184円、4月の185円を割り込まなければ下値支持線として機能しそうだ。介護・福祉関連のテーマ性や、営業損益改善基調を見直す動きが期待されるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展)
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2013年06月06日
【ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展の視点】フランスベッドホールディングスの株価下値固い、高齢化社会に対応し経営資源をシフト
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:39
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