<業績と株価>
■全般落ち着けば好業績見直しへ
業務用ヘアケア化粧品のミルボン<4919>(東1)の7日株価は125円安の3120円と続落している。年初来高値からの下げ率は約18%とほぼ日経平均と同ていどの下げとなっている。全般が落ち着けば好業績が見直され反発に転じるだろう。
美容室で使用されるヘアケア用剤や染毛剤を主力としている。美容室の利用者は団塊ジュニアの30代〜40代で約5割を占めるようになり、年間利用額も増加傾向の模様である。こうした動向を背景に、ヘアデザイナーを通じてオーガニック製品を提供する事業を全国展開する。海外は米国、中国、韓国に続いてタイ、マレーシア、ベトナム、トルコなどに進出し、海外向け生産拠点としてタイ工場の13年12月稼働を予定している。
今期の連結業績見通しは、売上高が前期比5.5%増の231億円、営業利益が同6.6%増の42億50百万円、経常利益が同6.0%増の39億60百万円、純利益が同14.6%増の24億40百万円としている。主力のヘアケア用剤や染毛剤が新製品効果も寄与して順調に推移する見込みだ。
第1四半期(12年12月21日〜13年3月20日)は前年同期比8.9%増収、同9.3%営業増益と好調だった。ヘアケア用剤部門で2月に発売した新製品の滑り出しが好調だった。染毛剤部門も順調な模様である。通期予想に対する進捗率は売上高が22.9%、営業利益が21.2%だが、会社計画を上回った模様である。なお6月26日に第2四半期累計(12年12月21日〜13年6月20日)業績の発表を予定している。
株価の動きを見ると、高値圏3800円近辺の短期モミ合いから反落し、6月4日に3110円、6月6日に3130円まで調整する場面があった。6月7日の3120円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS177円06銭で算出)は17倍台、今期予想配当利回り(会社予想の年間66円で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1478円02銭で算出)は2.1倍近辺である。
週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋る形となった。短期調整が一巡した可能性があるだろう。6月26日の第2四半期累計業績発表が接近して、今期好業績を見直す動きが期待されるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展)
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2013年06月07日
【ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展の視点】ミルボン株価は高値からの下落率18%と日経平均並み
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:36
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