セロテープのニチバン<4218>(東1)の株価が調整一巡感を強めている。反発局面が期待されるだろう。
メディカル事業(ヘルスケア製品、医療材製品)およびテープ事業(事務用品、工業品)を展開している。メディカル事業では12年3月発売の高機能絆創膏「ケアリーブ・治す力」、テープ事業では13年2月発売の機能性文房具「はんこのり」などの販売を強化している。
今期(14年3月期)連結業績見通しについては売上高が前期比3.9%増の400億円、営業利益が同12.8%増の20億円、経常利益が同11.0%増の20億円、純利益が同11.2%増の11億円としている。事務用品や工業品分野がやや低調だが、メディカル事業が好調であり、高粗利製品の伸長も収益押し上げ要因となる。自動車用マスキングテープの新製品も順調に拡大する見込みだ。
18年の創立100周年に向けた中長期経営計画では、19年3月期の売上高500億円、営業利益35億円以上などを目標数値として掲げ、ブランド育成、海外新規市場拡大、大型新製品投入などに取り組んでいる。
株価の動きを見ると、4月24日の年初来高値447円から反落して水準を切り下げ、6月7日には332円まで調整する場面があった。ただし6月10日は前日比22円高、6月11日は前日比7円高、6月12日は前日比9円高と3営業日続伸して380円台まで戻し、調整一巡感を強めている。
6月13日の終値375円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS26円54銭で算出)は14倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間6円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS598円11銭で算出)は0.6倍近辺である。
日足チャートは、一旦割り込んだ75日移動平均線を回復し、週足チャートでも26週移動平均線近辺から反発している。低PBRも支援材料であり、調整一巡して反発局面が期待されるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展)
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2013年06月14日
【ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展の視点】ニチバンはメディカル事業好調、高粗利製品伸長、自動車用マスキングテープの新製品も順調、株価底堅い
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