■株価に割安感強い
建設コンサルタント大手の建設技術研究所<9621>(東1)の株価が調整一巡感を強めている。18日(火)は13円高の737円と買われている。公共投資増加を追い風に受注が高水準であり、好業績を評価して出直り展開が期待されるだろう。
今期(13年12月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比9.2%増の355億円、営業利益が同27.3%増の12億円、経常利益が同20.7%増の13億円、純利益が同27.2%増の7億円としている。前期の受注高が前々期比19.3%増の377億円と好調だったため、高水準の受注残高の消化で好業績が期待されるだろう。
さらに第1四半期(1月〜3月)の受注高も前年同期比3.8%増と好調だった。公共投資が増加した13年度予算が追い風となり、今期の受注高も高水準に推移することが予想される。
中期計画では防災・減災計画関連、都市計画関連、環境関連などを重点分野と位置付け、港湾や水道などへの参入も推進する方針だ。再生エネルギーを活用したスマートコミュニティや、民間資金を活用するPFI事業への取り組みも強化している。社会インフラ輸出も含めて、政府の成長戦略が追い風となりそうだ。
株価の動きを見ると、5月8日の年初来高値883円から反落して6月7日の658円まで調整したが、6月10日には前日比62円高と急反発して底打ち感を強めた。足元も700円〜730円近辺で推移して調整一巡感を強めている。
6月17日の終値724円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS49円50銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は2.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1429円83銭で算出)は0.5倍近辺である。
日足チャートで見ると75日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線が下値を支える形となり、調整一巡感を強めている。指標面に割高感はなく、今期好業績見通しを評価して出直り展開が期待されるだろう(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
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2013年06月18日
【ジャーナリスト&アナリスト水田雅展の視点】建設技術研究所は公共投資追い風に受注高水準、今期営業利益27%増益
【アナリスト銘柄分析の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:38
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