受託臨床検査大手のビー・エム・エル<4694>(東1)の株価が下値を固めて出直り態勢のようだ。19日(火)54円高の2564円まで買われている。先ず、5月の高値2740円を試す展開だろう。
受託臨床検査事業を主力として、腸内細菌検査や食品衛生コンサルティングなどの食品衛生検査事業、電子カルテなどの医療情報システム事業、SMO(治験支援)事業にも展開している。受託臨床検査事業ではM&Aも活用して、検査ラボの全国展開や規模拡大、クリニック市場の開拓などを重点戦略として、北海道、本州、九州での子会社再編などで収益構造改善も推進している。
今期(14年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比2.8%増の973億円、営業利益が同7.0%増の71億円、経常利益が同4.6%増の73億円、純利益が同7.9%増の40億円としている。受託臨床検査事業は競争激化などで受託価格が下落する見込みだが、今期は診療報酬改定がなく、クリニック市場などでの新規顧客開拓、子会社の一段の経営効率化などの効果に加えて、食品衛生検査事業の市場拡大も寄与する見込みだ。医療情報システム事業では、電子カルテ「クオリス」のブランド向上に向けた取組を強化する。
株価の動きを見ると、5月8日の年初来高値2740円から反落して6月6日に2302円、6月7日に2317円まで調整する場面があったが、その後は下値を切り上げて2500円台を回復している。下値を固めて出直り態勢のようだ。
6月18日の終値2510円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS188円36銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2389円83銭で算出)は1.1倍近辺である。
日足チャートで見ると、25日移動平均線と75日移動平均線を回復し、逆三尊の形となった。また週足チャートで見ると、26週移動平均線近辺から反発の動きを強めている。下値固めが完了して出直り展開が期待されるだろう。5月の高値2740円を試す可能性もありそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
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2013年06月19日
【ジャーナリスト&アナリスト水田雅展の視点】ビー・エム・エルはクリニック市場開拓が奏功し増収増益、株価は5月高値挑戦へ
【アナリスト銘柄分析の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:36
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