■今期業績は上ブレも
アニメ大手の東映アニメーション<4816>(JQS)の株価が下値を固めている。きっかけ次第で出直りの動きを強めそうだ。19日(水)終値は23円高の2253円と買われている。
アニメ製作の大手で、映像製作・販売事業、版権事業、商品販売事業、その他事業を展開している。「ワンピース」「ドラゴンボール」「プリキュア」など人気テレビシリーズの商品化戦略で、版権収入やソーシャルゲーム事業も急拡大している。
今期(14年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比18.0%減の276億円、営業利益が同39.2%減の29億円、経常利益が同39.2%減の32億円、純利益が同39.2%減の20億円としている。映像製作・販売事業ではフルCGによる大型劇場作品「キャプテンハーロック」の9月公開を予定しているが、前期に大ヒットした映画「ワンピースフイルムZ」や「ドラゴンボールZ神と神」の反動が大きく、さらにソーシャルゲームの市場成長鈍化懸念もマイナス要因としている。
ただし、海外は北米およびアジア向けの配信事業が好調であり、円安メリットなども考慮すれば会社予想には保守的な印象も強く、上振れの可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、5月20日の年初来高値2750円から反落して6月7日の2112円まで調整した。ただし足元では概ね2200円台で推移して徐々に下値を切り上げている。下値を固める動きのようだ。
6月19日の終値2253円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS146円61銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2651円87銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、徐々に下値を切り上げて調整一巡感も強めている。指標面には割安感もあり、きっかけ次第で出直りの動きを強めそうだ。(水田雅展)
◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!




2013年06月20日
【ジャーナリスト&アマリスト・水田雅展の視点】東映アニメーションはフルCG大型劇場作品「キャプテンハーロック」の9月公開が期待材料
【アナリスト銘柄分析の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:20
| アナリスト銘柄分析