■営業利益45%伸長
関節機能改善剤が主力の生化学工業<4548>(東1)の株価が調整一巡感を強めている。去る、6月4日から1200円前後のモミ合いが続いており、19日(水)は40円高の1241円まであった。今期(14年3月期)好業績見通しを評価して出直り展開が期待されるだろう。
医薬品事業(関節機能改善剤アルツ、単回投与の米国向け関節機能改善剤ジェル・ワン、白内障手術補助剤オペガンなど)およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。主力のアルツおよびジェル・ワンの需要は高齢者人口増加などで拡大基調である。今期(14年3月期)の連結業績見通しについては、売上高が前期比12.2%増の299億円、営業利益が同45.5%増の45億50百万円、経常利益が同16.2%増の50億円、純利益が同24.4%増の40億50百万円としている。
営業費用や研究開発費の増加、受取ロイヤリティーの減少などがマイナス要因となるが、アルツの販売数量が国内および中国向けに増加基調であり、米国でのジェル・ワンの販売も拡大する見込みだ。さらにLAL事業の増収、円安進行メリット、減価償却方法変更(定率法から定額法へ)や税金費用減少なども寄与して大幅増益見込みである。なお想定為替レートは1米ドル=95円としている。
株価の動きを見ると、4月25日に年初来高値1436円を付けた後は上げ一服の形となり、市場全体が波乱となった影響も受けて6月7日には1135円まで調整する場面があった。ただし足元は概ね1200円近辺で推移して調整一巡感を強めている。
6月19日の終値1225円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS71円29銭で算出)は17〜18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1079円38銭で算出)は1.1倍近辺である。
日足チャートで見ると75日移動平均線を割り込むことなく、徐々に下値を切り上げて25日移動平均線を回復する動きを強めている。また週足チャートで見ても、13週移動平均線近辺から反発の動きを強めている。今期好業績見通しを評価して出直り展開が期待されるだろう。(シニアアナリスト・水田雅展)
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2013年06月20日
【ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展の視点】生化学工業の株価は下値モミ合い良好、主力アルツおよびジェル・ワンが高齢者増加などで拡大基調
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