アルペン<3028>(東1)は、年初来高値2143円から全般相場急落とともに1712円安値まで突っ込み、下げ過ぎ訂正で25日移動平均線を回復して上昇トレンド転換しており、2013年6月期期末配当取りでつけた1940円を上抜いたここからは、一気に年初来高値2143円に直行する展開が有力である。富士山の世界文化遺産登録、7月1日の富士山の山開きと続いて登山ブームが予想され、同社のトレッキング・ウェア、トレッキング用品の販売増から2013年6月期業績の上ぶれ着地、2014年6月期業績の続伸など業績期待を高めているためだ。年初来高値は、4年8カ月ぶりの上値フシとなっており、フシ抜けから2007年8月高値2340円も視野に入れよう。
同社の2013年6月期業績は、第2四半期累計業績が、期初予想を上ぶれて着地したものの、第1四半期、第3四半期と総体としては伸び悩んだ。中国、カンボジアなどの海外生産拠点でプライベートブランド(PB)商品を製造するビジネスモデルで差別化しているが、急速な円安でこのPB商品の仕入原価が上昇、このコストアップはPB商品の高利益率でカバーしたものの、積極的な新規出店で販売促進費が増加したことなどが利益を抑制した。ただ、6月期業績は期初予想に変更はなく、純利益は、61億8700万円(前期比17%増)と続伸を予想している。
続く2014年6月期業績の動向は、今年8月上旬の決算発表を待たなくてはならないが、今回の富士山の世界文化遺産登録、来年のサッカーのワールドカップなどスポーツ人気が盛り上がる環境が予想され、続伸期待が強い。東洋経済会社四季報夏号では、2013年6月期純利益が63億円と上ぶれ、2014年6月期純利益が68億円と続伸、連続増配も観測している。
株価は、2Q累計業績の上ぶれ着地を手掛かりに25日線にサポートされて年初来高値まで500円高し、6月7日安値では、25日線と大幅に下方かい離したとして下げ過ぎ訂正で25日線までリバウンドした。PERは13倍台、PBRは0.7倍となお割安であり、高値奪回を強力支援しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)
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2013年07月02日