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2013年08月14日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ビー・エム・エル急伸、大幅増益で5月高値更新へ

 受託臨床検査大手のビー・エム・エル<4694>(東1)の13日(火)株価は137円高と急伸、5月の高値に接近している。今期(14年3月期)増額の可能性を支援材料として、高値を突破すれば一段高の展開も期待される。

 受託臨床検査事業を主力として、腸内細菌検査や食品衛生コンサルティングなどの食品衛生検査事業、電子カルテなどの医療情報システム事業、SMO(治験支援)事業なども展開している。

 事業基盤拡大に向けてM&Aも活用し、受託臨床検査事業では検査ラボの全国展開や規模拡大、クリニック市場や病院市場での新規顧客開拓を推進している。さらに北海道、本州、九州での子会社再編などを実施して収益構造改善に取り組んでいる。食品衛生検査事業は「食の安全」意識の高まりが追い風であり、医療情報システム事業では電子カルテ「クオリス」のブランド向上に向けた取り組みを強化している。

■第1四半期は営業利益41%増益、主力の臨床検査事業好調

 8月9日発表の第1四半期(4月〜6月)連結業績は、前年同期比5.2%増収、同41.4%営業増益、同43.5%経常増益、同56.0%最終増益だった。主力の臨床検査事業が同4.8%増収と好調で、子会社の第一岸本臨床検査センターの収益改善も寄与した。その他検査事業は1.1%減収だったが、コスト削減効果で営業損益は改善したようだ。医療情報システム事業は前年同期がやや低調だった反動もあり同22.2%増収だった。

 通期見通しは前回予想を据え置いて、売上高が前期比2.8%増の973億円、営業利益が同7.0%増の71億円、経常利益が同4.6%増の73億円、純利益が同7.9%増の40億円としている。臨床検査事業は競争激化などで受託価格が下落するが、クリニック市場や病院市場での新規顧客開拓、子会社の一段の経営効率化などを見込んでいる。通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が25.9%、営業利益が36.2%、経常利益が37.2%、純利益が39.6%と高水準であり、通期増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると7月25日の2655円まで戻した後、一旦は2400円台に反落した。しかし第1四半期業績を好感する形で反発した。そして8月13日には前日比145円(5.70%)高の2691円まで上伸する場面があり、7月25日の戻り高値を突破して、5月の年初来高値2740円に接近した。

 8月13日の終値2683円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS188円36銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2389円83銭で算出)は1.1倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインであり、日足チャートで見ると25日移動平均線を回復して上伸した。指標面に割高感はなく、強基調を維持して5月の高値2740円を突破すれば一段高の可能性があるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:13 | アナリスト銘柄分析