
■冷蔵倉庫・食品販売とも好調揃い踏み、通期見込み上回る進捗状況で着地
冷蔵倉庫大手のヨコレイ<2874>(東1)第3四半期(12年10月〜13年6月)までの累計業績は、冷蔵倉庫事業の順調な推移、食品販売事業も主力商品の需給が改善したことから前年同期比2.9%の増収で、営業利益、経常利益ともおよそ2.5倍、当期純利益は約4倍など様変わりな着地となり、増額修正(5月7日付)した通期見込みを据え置いたが、3Q時点では見込みを上回る進捗状況となった。
■荷動き活発化、平均保管で約70千t増、タイ子会社業績寄与(冷蔵倉庫)
冷蔵倉庫事業は、高水準が続いた在庫率の低下とともに荷動きが活発となり、同社の成長力強化策のひとつ「物流アウトソーシングサービス」が2年目の今期も順調で、通関・流通加工の収入が増加した。また、円安、国内在庫調整で減少傾向であった輸入貨物が回復基調に転じ、取扱量は入庫量が約10千トンの微増、出庫量約50千トン増加し、平均保管在庫量が前年に比べ約70千トン(3.2%増)増加した。
タイの連結子会社はワンノイ物流センターが順調に稼動し大幅な増収増益で寄与した。冷蔵倉庫セグメントは、売上高が5.8パーセント増の16,033百万円、営業利益が11.2%増の3,819百万円であった。
■前年損失額を上回る利益を確保して黒字へ転換(食品販売)
食品販売事業は、水産品、畜産品の相場が底打ち後、緩やかな回復基調を辿り、需給ギャップは解消へ向かったことから売り上げは増収へ転じ、損益面では前年同期損失額を上回る利益を確保して黒字へ転換した。
品目別に見ると、水産品は市況注視した取組販売に取組んだ鮭鱒類が利益優先戦略が奏功し取扱量減にもかかわらず増益要因へ転換し寄与した。その他品目ではサバ・ホタテ等は輸出中心に取扱量を伸ばし売上、利益を伸ばしたが、ウナギは4年連続の不漁で需要が減った。畜産品は、前期低迷のチキン相場は強・弱変動があったが総じて回復基調で推移し大幅な増収増益となった。農産品は玉葱、馬鈴薯が産地高の影響で増収減益となった。
食品販売セグメントは、売上高が2.3%増の69,787百万円、営業利益が669百万円(前年同期営業損失667百万円)で黒字転換した。
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