
同社の今8月期配当は、前期の年間18円配当から16円に減配予定にあるが、それでも年間配当利回りは、3.4%と東証第1部平均の1.72%を大きく上回る。またPERも15倍台、PBRも0.4倍と同じく市場平均の各15.56倍、1.26倍を下回り割安である。
この低PERは、同社の今8月期業績が、売り上げ240億円(前期比2%増)、経常利益12億5000万円(同8%増)、純利益6億5000万円(同32%増)と増益転換が予想されていることが背景となっている。昨年12月から新業態の「クロコダイル トーキョー」の新規出店を開始、国内販売20周年の「エーグル」でも、今年3月に渋谷本店をコンセプトショップとしてリニューアルオープンし、「小売型アパレル」への進化を鮮明化したことなどが要因となる。
今年7月開示の今期第3四半期(3Q)業績は、前年同期比1%増収、2%経常増益、18%純益増益と増益転換して着地し、期初予想の8月通期業績に対する利益進捗率は、95〜99%と目安の75%を大きくオーバーしており、通期業績の上ぶれ着地も観測されている。
株価は、今期第2四半期累計業績が期初予想を上ぶれて着地したことで年初来高値478円をつけ、391円の調整安値から3Q高利益進捗率業績で465円の戻り高値をつけ、三角保ち合いに煮詰まり感を強めている。配当取りを基本に、年初来高値のフシ抜けから2008年5月以来の600円台回復を目指す値幅取りも狙えよう。(本紙編集長・浅妻昭治)
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