<相場展望>
8月第4週は、日経平均は1万3188円と、直近の安値を更新する波乱の展開を余儀なくされた。これは、買い方が手控え気分を強める中、先物市場で売り方が活発に動いたことによるもの。ただ、下降トレンドを形成するまでには至らなかった。
相場がやや不安定な展開を余儀なくされているのは、市場エネルギーが低水準に推移しているため。国内的には、アベノミクスの成長路線の最終章が未だはっきりしないうえ、消費増税実施の決断時期が接近。その行方を見定めてからの出動でも遅くはないとする見方が強くなっている。
また、米国の金融緩和縮小の行方も不透明感を強めている。NYダウは既に業績相場へ移行しつつあり、金融緩和縮小も米国株式への打撃にはならないと思われる。ただ、金融緩和縮小論が浮上すると新興国の通貨安、経済不安を引き起こしており、そこら辺りがウォッチ要因になっている。
従って9月第1週の相場も様子見気分を引き継ぐ可能性もある。しかし、PERは14.7倍と、6月下旬以来の水準にまで下げてきている。従って、いきなり相場が反転する可能性もある。出直り相場への期待感を抱きながら、底堅さが感じられる足取りとなりそう。(株式評論家・隆盛)
◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!
2013年08月31日