関西ペイント<4613>(東1)は、同業他社の日本ペイント<4612>(東1)が、連日の年初来更新と人気化、株価面では後塵を拝しているが、同社自体も今3月期純利益が、連続の過去最高更新が予想されており、割安修正で株価ギャップを解消、出遅れを訂正する展開が見込まれる。グローバル展開に高実績があることなども、改めて評価されよう。
もともと同社と日本ペの株価は、同社の株価が上サヤにあった。昨年2012年高値は、同社が933円に対して日本ペが742円、今年1月の年初来安値は、同社の930円に対して日本ペが751円と約200円の格差があった。この株価格差が逆転したのは、日本ペが、今年7月に今3月期業績を上方修正したのに続いて今期配当の増配、自己株式取得と相次いで好材料を発表、株価が年初来高値まで300円超の急伸を演じ、信用取組も売り長で逆日歩がついていることによる。
この間、関西ペは、今3月期第1四半期(1Q)決算を発表、2ケタ増益と続伸し、期初予想の第2四半期(2Q)累計業績に対して順調な利益進捗率を示したが、株価に反応は限定的にとどまった。1Q業績は、国内では自動車向けがエコカー補助金制度終了による自動車生産台数減少で伸び悩んだが、建築・防食分野で住宅建設や公共投資向けが増加し、インドでも自動車の販売台数が減少したが、売り上げは引き続き伸び、建築分野でも依然として需要拡大が続いたことで2ケタ続伸となった。2Q累計・3月通期業績は期初予想に変更はなく、通期純利益は、200億円(前期比12%増)と連続の過去最高更新を予想、配当も、14円(前期実績12円)に連続増配する。
株価は、日本ペが300円超高と急伸する一方で、同社は、1200円を挟む上下100円幅の中段もみ合いと取り残された。PERは15倍台と日本ペの16倍台に対して割り負けが目立ってきており、本来の株価ポジション回復へ日本ペ追撃を開始しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)
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2013年09月05日