コナカ<7494>(東1)は、今年5月に今9月期第2四半期(2Q)累計業績、9月通期業績を相次いで上方修正、通期純利益は、前期比16%増と伸び連続の過去最高更新となるにもかかわらず、足元の株価は、きょう13日にやっと25日移動平均線をクリアする下値調整を続けてきた。これは同社の業績・上方修正への信頼性が低く、上方修正が、主にデリバティブ評価益の計上によるものだからである。
しかし、この上方修正要因は、来週9月17〜18日に開催されるFRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公開市場委員会)で、市場予想通りに量的緩和策の縮小が決定されれば、目先の反応は兎も角、中期的にはドル高・円安の進行が予想されることから業績の再上ぶれも期待できることになる。超割安株買いの再燃につながり、下値は要マークということになる。
同社の今期通期業績は、2Q累計業績が期初予想から上方修正されたことを受けて2Q累計決算発表時に上方修正された。売り上げの上方修正幅は、期初予想より3億5200万円の引き上げにとどまったが、経常利益は49億7900万円、純利益は、31億900万円それぞれ大幅アップされ、純利益は、60億円(前期比16%増)と前期の過去最高を連続更新する。2Q累計業績で営業外収益でデリバティブ評価益50億4600万円を計上したことが主要因となった。
このデリバティブ評価益は、今年8月に発表した今期第3四半期(3Q)業績で、さらに62億3000万円に拡大、新製品「ウルトラライトスペック」などのクールビズ商品が好調に推移したこと加わり、9カ月実績の純利益は、73億5300万円(前年同期比35%増)と続伸し、5月の上方修正値を据え置いた通期の年間純利益を13億円強も上回って着地した。為替相場の動向次第で再上ぶれ期待を高める。
株価は、2Q累計業績上方修正では素直に年初来高値1490円をつけたが、通期業績上方修正では全般相場の急落も響いて反応は限定的で、889円まで調整、猛暑関連人気でいったん1184円までリバウンドしたが800円台への下値調整が続いた。PERは通期予想ベースで4倍台、3Q実績ベースで3倍台と割安で、PBRも0.6倍と割り負けており、下値買い妙味を示唆している。(本紙編集長・浅妻昭治)
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2013年09月13日