日東精工<5957>(東1)は、5日移動平均線が、下から25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロスを示現しており、8月の戻り高値347円抜けから年初来高値383円にキャッチアップする動きを強めそうだ。今年8月の今12月期業績の上方修正が、この引き金となっており、低位値ごろ割安株買いの増勢から、この高値からの調整幅の倍返しで2008年高値479円を目指す値幅効果も期待される。
同社の今期業績は、第2四半期(2Q)累計業績が、期初予想を上ぶれて続伸幅を拡大したことを踏まえて上方修正された。ファスナー事業で、東南アジア向けが好調に推移し、軸力安定化ねじ「フリックス」などの新製品が寄与し、産機事業でも、自動車向けねじ締め機が続伸したほか、小型・軽量ドライバ「KXドライバ」の新製品を市場投入、需要喚起策を強化したことなどが要因となった。通期業績は、売り上げを期初予想の据え置きとしたが、経常利益を2億3000万円、純利益を1億1000万円それぞれ引き上げ、純利益は、14億2000万円(前期比36%増)と連続増益率を伸ばす。
株価は、前期期末配当の増配に今期業績の続伸予想が加わって年初来高値まで買い進まれ、全般相場急落のトバッチリで280円まで調整、半値押し水準まで持ち直してきた。PERは9倍台、PBRは0.7倍と割安であり、全値戻しに弾みをつけよう。この年初来高値は、5年来の上値フシとして2010年も挑戦して撃退された因縁の水準となっており、このフシ抜けは、業績そのものが、このところの伸び悩みから復調していることもフォローし高値からの調整幅の倍返し期待も刺激することになろう。(本紙編集長・浅妻昭治)
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2013年09月18日