補聴器首位のリオン<6823>(東1)の株価は、年初来高値圏から一旦反落したが、急騰後の反動調整が一巡して再動意のタイミングだろう。
医療機器事業(補聴器や医用検査機器など)を主力として、環境機器事業(音響・振動計測器や微粒子計測器など)も展開し、高機能・高付加価値製品の開発・販売を強化している。今期(14年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比1.7%増の175億円、営業利益が同9.7%増の19億円、経常利益が同10.2%増の19億円、純利益が同13.1%増の12億円と増収増益見込みだ。
医療機器事業で医用検査機器の買い替え需要が一巡するが、主力の補聴器は最上位クラス「リオネットマジェス」や13年2月発売の中価格帯新製品「リオネットプレシア」が好調に推移する。8月にはエントリーモデルの「リオネットプレシアV」や低価格のポケット型デジタル補聴器「HD−21」も発売した。環境機器事業は公共投資増加を追い風に音響・振動計測器の需要が回復し、微粒子計測器は海外向けが好調のようだ。
株価の動きを見ると1000円近辺でモミ合う展開だったが、9月に動意付いて5月高値を一気に突破し、9月13日の年初来高値1490円まで急騰した。好業績見通しを評価する動きだろう。その後は上げ一服となって足元では1200円台まで反落したが、10月4日には前日比90円(7.05%)高の1367円まで急反発する場面があった。目先的な利益確定売りが一巡したようだ。
10月4日の終値1344円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想に第三者割当増資による株式数増加を考慮した連結EPS99円90銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績に株式数増加を考慮した連結BPS1017円39銭で算出)は1.3倍近辺である。
日足チャートで見ると25日移動平均線近辺で下げ止まり、急騰後の反動調整に一巡感を強めている。今期好業績見通しで指標面に割高感はなく、上値を追う動きだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
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2013年10月07日
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:56
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