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2013年10月07日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ヨコレイは全般相場安の中で逆行高、業績に期待

 冷蔵倉庫大手のヨコレイ(横浜冷凍)<2874>(東1)の株価は7日、全般が安いなかで14円高の781円と買われている。

 冷蔵倉庫事業を主力として、水産品や畜産品などの食品販売事業も展開している。第4次中期経営計画(12年9月期〜14年9月期)では、重点戦略として低温物流サービスの戦略的ネットワーク展開やドメイン拡充などを掲げている。冷蔵倉庫事業では能力増強に150億円の設備投資を計画し、14年4月竣工予定で小樽市の石狩第二物流センター(仮称)、14年6月竣工予定で大阪市の夢洲物流センター(仮称)を新設する。食品販売事業でも九州の生産拠点の設備増強を進める方針だ。

 さらに10月3日には、宮崎県都城市に14年10月竣工予定で都城第2物流センター(仮称)を新設すると発表した。宮崎県南部は農産品・畜産品の一大産地であり、地域の低温物流ニーズに最新鋭の物流サービスで応えるとしている。海外はASEAN地域への事業展開を本格化して、13年中の稼動予定でタイ・ワンノイ第2物流センター(仮称)を建設中だ。

■13年9月期3.7倍増益、今期も好調期待

 前期(13年9月期)の連結業績見通しは5月7日に増額修正して、売上高が前期比0.8%増の1120億円、営業利益が同3.7倍の40億円、経常利益が同3.2倍の40億円、純利益が同11.6倍の23億円としている。冷蔵倉庫事業で貨物取扱量が好調に推移し、タイ子会社の収益拡大や、市況改善による食品販売事業の営業損益改善も寄与する。

 大幅増益だった第3四半期累計(12年10月〜13年6月)の通期見通しに対する進捗率が高水準だったため、通期再増額の可能性があるだろう。さらに今期(14年9月期)も、冷蔵倉庫事業で貨物取扱量が高水準に推移し、期中に稼働予定の物流センターも寄与して好業績が期待される。

 株価の動きを見ると、戻り高値圏850円近辺で推移していたが、9月26日に窓を空けて急落した。10月4日には767円まで調整し、8営業日続落の軟調展開となった。ただし特に悪材料は見当たらず、9月末の権利落ちをきっかけに利益確定売りが膨らんだようだ。全般地合い悪化も影響しているだろう。

 10月4日の終値767円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS44円45銭で算出)は17〜18倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.6%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1068円19銭で算出)は0.7倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面となったが、7月31日の直近安値766円に接近して反発のタイミングだろう。好業績見通しに加えて指標面での低PBRも支援材料だ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:25 | アナリスト水田雅展の銘柄分析