株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

2013年10月08日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】セキドは100円台固める、再上昇のタイミング

 ファッション専門店のセキド<9878>(東2)の株価は水準を切り上げている。ボックス上放れて強基調に転換した形であり、収益改善や低PBRを評価して上値を試す流れだろう。外国人旅行客の増加につながる20年東京夏季五輪開催も支援材料だ。

 12年10月に家電の店舗販売事業から撤退し、海外ブランド品を中心とするファッション専門店事業に経営資源を集中して収益改善を進めている。ファッション専門店「銀座ラブラブ」を直営22店舗展開して、9月20日には2店舗の新規出店を発表した。なおECサイトはストリーム<3071>と業務提携して共同運営している。

■有望視される成長戦略、ナショナルブランドからオリジナルブランドまで展開

 中期的な成長戦略としては、高額のナショナルブランド、中・低価格帯のオリジナルブランド、アウトレットブランドなどの品揃えを充実し、ECサイトでは富裕層向けに重点を置いた品揃えを強化する方針だ。また新規出店と既存店リニューアルを強化し、新業態としてオリジナルブランド専門店の展開や、海外向け卸売業態の展開を検討するようだ。

 9月30日発表の今期(14年2月期)第2四半期累計(2月21日〜8月20日)業績(非連結)は、売上高が前年同期比26.2%減の57億90百万円、営業利益が27百万円の赤字(前年同期は2億68百万円の赤字)、経常利益が6百万円(同2億52百万円の赤字)、純利益が66百万円(同4億82百万円の赤字)だった。営業利益は計画を下回ったが、家電販売事業から撤退した効果で赤字が大幅に縮小した。経常利益と純利益は店舗閉鎖損失引当金戻入や保険金受入も寄与して計画を上回り、いずれも黒字化した。

 通期見通しは9月30日に利益を修正した。売上高は前期比17.7%減の123億円、営業利益は47百万円減額して93百万円(前期は2億88百万円の赤字)、経常利益は6百万円増額して1億60百万円(同2億80百万円の赤字)、純利益は81百万円増額して1億51百万円(同12億83百万円の赤字)とした。先行き不透明感が強いとして下期の期初計画を据え置き、第2四半期累計の期初計画に対する差額分だけを通期見通しに反映させたとしている。

 ただし不採算事業から撤退した効果で営業損益は大幅に改善している。高額の海外ブランド品や好採算のオリジナルブランド「ポメランジェ」の販売が好調であり、インターネット通販も大幅増収のようだ。クリスマス・年末年始商戦で下期の売上構成比が高いこともあり、通期見通しは保守的な予想だろう。

 株価の動きを見ると、7月以降は概ね95円〜105円近辺のレンジでのボックス展開だったが、9月以降は水準を切り上げてボックス上放れの形となった。そして9月30日には124円まで急伸して、4月と5月に付けた年初来高値124円に面合わせの場面があった。

 10月7日の終値104円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS10円65銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は1.0%近辺、実績PBR(前期実績のBPS253円58銭で算出)は0.4倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形となって強基調に転換したようだ。収益改善基調や低PBRに評価余地があり、短期調整を挟みながら上値を試す流れだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

>>セキドのMedia−IR企業情報

◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:07 | アナリスト水田雅展の銘柄分析