業務用マヨネーズ・ドレッシング類大手のケンコーマヨネーズ<2915>(東1)の株価は戻り高値圏で堅調に推移している。モミ合い展開に煮詰まり感も強めており、上放れのタイミングが接近している。好業績を評価して3月高値を試す流れだろう。
マヨネーズ・ドレッシング類を主力として、調味料・加工食品事業および総菜関連事業を展開している。中期経営計画で掲げた「サラダカフェ」「サラダ料理」「世界のソース」「タマゴ製品」などの事業領域拡大戦略が順調に進展している。
サラダカフェ事業の店舗展開は、首都圏・関西圏中心に30店舗とする構想で、百貨店内への新規出店が本格化している。静岡県富士市の新工場(14年4月稼働目標)では小型サラダ市場にも本格参入する方針だ。海外は中国・杭州の新工場が本格稼働し、インドネシアにも合弁会社を設立して展開を強化している。国内外での事業展開積極化で中期成長期待は高い。
今期(14年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比1.8%増の555億円、営業利益が同2.1%減の27億20百万円、経常利益が同0.2%増の25億80百万円、純利益が同0.8%増の14億20百万円としている。原料価格上昇や新工場稼働に向けた投資負担などで横ばいの計画だが、調味料・加工食品事業、総菜関連事業ともに外食・コンビニエンスストア・量販店向けに好調であり、工場稼働率上昇効果やコスト低減効果なども寄与する。
第1四半期(4月〜6月)が期初計画を上回る増益となり、通期見通しに対する進捗率も高水準である。原材料価格上昇に伴う価格改定の浸透も寄与して通期増額の可能性が高いだろう。
株価の動きを見ると、9月以降は概ね880円〜900円近辺でモミ合う展開だが、戻り高値圏で堅調に推移している。足元も全般地合いが悪化する中で頑強だ。今期好業績見通しを評価する動きだろう。モミ合い展開に煮詰まり感も強めており、上放れのタイミングが接近している。上放れると当然、4ケタ目標だろう。
10月9日の終値896円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS99円92銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1041円54銭で算出)は0.9倍近辺である。
週足チャートで見ると、13週移動平均線がサポートラインとなって26週移動平均線も突破している。強基調を確認した形であり、3月の高値932円は射程圏だ。指標面の割安感も支援材料となって上値を試す展開だろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
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2013年10月09日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ケンコーマヨネーズは約7ヶ月ぶりの高値更新場面が迫る、増額含みで4ケタへ
【アナリスト水田雅展の銘柄分析の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:33
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