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2013年10月21日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】カナモト株価頑強、高値圏で三角保合い、上放れ近い

 建設機械レンタル大手のカナモト<9678>(東1)の株価は年初来高値圏で堅調に推移している。今期(13年10月期)好業績見通しで通期再増額の可能性もあり、20年東京夏季五輪など建設関連のビッグプロジェクトが相次ぐことも追い風だ。短期調整を挟みながら上昇基調だろう。

 建設機械レンタルを主力として、海外向けの中古建設機械販売、土木・建築工事用鉄鋼製品の販売、IT機器レンタル、イベントレンタルなども展開している。北海道が地盤だが、全国展開に向けて東北、関東、中部、近畿、九州にも営業拠点網拡充を進めるとともに、12年6月に道路建機レンタルと道路工事施工のユナイトを子会社化するなど、グループ戦略やアライアンス戦略も強化している。

 今期の連結業績見通し(5月31日に増額修正)については、売上高が前期比20.1%増の1034億10百万円、営業利益が同48.8%増の95億70百万円、経常利益が同55.6%増の92億30百万円、そして純利益が同26.7%増の45億30百万円としている。

 負ののれん発生益が一巡するが、震災復旧・復興・除染関連工事、全国的な防災・減災関連工事、老朽化した公共インフラの補修・更新関連工事などが順調であり、建設機械の稼働率が高水準に推移する。ユナイトの通期連結や営業拠点拡充などの効果も寄与する。通期見通しに対する第3四半期累計(12年11月〜13年7月)業績の進捗率は高水準であり、通期再増額の可能性が高いだろう。

 株価の動きを見ると、9月6日発表の第3四半期累計業績を好感する形で9月24日に年初来高値となる2862円まで上伸した。その後は短期的な過熱感や全般地合い悪化も影響して上げ一服の形だが、概ね2600円〜2700円近辺で堅調に推移し、足元では短期調整一巡感も強めている。9月20日に発表した公募増資・売出し(発行価格・売り出し価格2563円)の影響は限定的のようだ。

 10月18日の終値2678円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS137円99銭で算出)は19〜20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1221円56銭で算出)は2.2倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を一旦割り込んだが、2600円台を割り込むことなく堅調に推移している。また週足チャートで見ると、右肩上がりの13週移動平均線が接近して短期的な過熱感も解消されてきた。今期再増額の可能性を考慮すれば今期予想連結PERに割高感はなく、好業績見通しを評価して上昇基調だろう。新たな上昇局面入りで3000円台は射程圏だろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:19 | アナリスト銘柄分析