<銘柄の見所>
受託ソフトウェアの設計・開発・導入・管理などに関する事業を展開する、システム情報<3677>(JQS)は、12月17日(火)115円安の(−5.18%)の2106円と続落。一時、121円安の2100円と下げて上場来の安値を更新しているが、ここからの突っ込み場面は注目されよう。
同社は、10月22日にジャスダック市場に上場。同23日に公募価格740円の4.7倍の3500円で初値を形成、同28日6580円と買い進まれた後、11月20日安値2650円まで短期調整を挟んで11月22日高値3475円と上昇。上げ一服となったことで、初値である3500円処が上値として意識されたことから調整が続いている。
証券優遇税制の廃止前に利益を確保しようとの動きが強まっているものだが、新規公開銘柄が、18・19日に8社控えていることから資金手当てのための売却と見られることから、そろそろ目先の売り一巡感が出始めるところだろう。
今9月業績予想は、システム開発の品質強化に取り組むことにより顧客からの信頼の確保による受注の増加、及び不採算プロジェクトの未然防止等による利益率の向上に努め、売上高45億円(前年同期比6.4%増)、営業利益3億5000万円(同1.2%増)、経常利益3億3600万円(同0.5%減)、純利益1億8800万円(同0.7%増)を見込んでいる。
同社は、個々の社員のプロジェクト管理能力アップのため、国際資格であるPMP取得を推進し、現在ではPMP認定者は112名に達しているほか、プロセス改善モデルとしてデファクトスタンダードであるCMMIに基づくソフトウェア開発プロセス改善に組織全体で取り組み、2012年11月に最高の成熟度レベル5を達成し、国際資格/標準であるPMP、CMMIをベースに30年に及ぶSI&Cの開発ノウハウを注入してSI&C開発標準を策定。同社独自のシステム開発標準(SICP)を全社のプロジェクト開発に適用し、顧客から高い評価を得ていることが注目される。ビジネスパートナーのNTTデータや日本IBMとの連携、景気回復をフォローとしてシステム受託開発の好調が続く見通し。ここから大きく下押す場面は逆張り好機となりそうだ。(株式評論家・信濃川)
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2013年12月18日