バランシングマシンの国際計測器<7722>(JQS)の株価は5月高値を突破して年初来高値を更新している。今期(14年3月期)好業績や高配当利回りを評価して上値を追う流れだろう。
自動車タイヤメーカー向けバランシングマシンを主力として、シャフト歪自動矯正機、電気サーボモータ式振動試験機、子会社での材料試験機なども展開している。米国自動車市場の好調、アジア自動車市場の拡大、円安進行に伴う日系自動車メーカーの生産台数増加などを追い風として、自動車タイヤメーカーなどの設備投資需要が高水準である。さらに動電型振動試験機のエミックとの業務提携でシナジー効果も期待される。
中期5カ年経営計画では16年3月期の売上高135億円、営業利益24億円、経常利益24億円、純利益14億円を目標数値として掲げている。新製品開発では、電気サーボモータ式各種振動試験装置、電気サーボモータ式ステアリングシステム試験装置、電気サーボモータ式捩り試験装置、動電型振動試験機などの開発・製品化を進めている。
今期連結業績見通しは売上高が前期比9.4%増の115億円、営業利益が同33.2%増の20億円、経常利益が同29.3%増の20億円、純利益が同38.2%増の12億円としている。前期末の受注残高が67億90百万円と高水準だったことに加えて、第2四半期累計(4月〜9月)の受注高も前年同期比72.8%増の97億36百万円と好調で、計画を大幅に上回った。アジアの自動車タイヤメーカーからの受注が想定以上に高水準であり、第3四半期(10月〜12月)以降には米国で大型案件の納入を予定している。円安進行もプラス要因であり、通期上振れの可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、概ね900円〜1000円近辺のモミ合い展開から上放れて12月3日の1139円まで上伸し、その後一旦は1053円まで反落したが、足元で再動意の形となり12月26日に1166円まで上伸して年初来高値を更新した。さらに12月27日には前日比37円(3.19%)高の1197円まで上値を伸ばす場面があった。好業績を評価する動きだろう。
12月27日の終値1195円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円62銭で算出)は14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は3.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS493円80銭で算出)は2.4倍近辺である。週足チャート見ると13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。今期好業績や上振れの可能性に加えて高配当利回りも支援材料であり、上値を追う流れだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
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2013年12月30日
【アナリスト水田雅展の銘柄診断】国際計測器は年初来高値更新、好業績を評価して上値追い
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:44
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