貴金属リサイクル事業の松田産業<7456>(東1)の株価は戻り一服の形だが、下値は着実に切り上げている。出直りの流れに変化はないだろう。低PER、低PBRも支援材料だ。
貴金属リサイクル事業を主力として、農林水産品を扱う食品関連事業も展開している。国内では埼玉県入間市の貴金属リサイクル新工場が10月に試験運用を開始した。工場設備リニューアルを進め、本格稼動は14年1月予定としている。海外は東アジアを中心に拠点網の拡充を推進し、貴金属関連事業は中国、台湾、フィリピン、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポール、食品関連事業は中国、タイに展開している。
今期(14年3月期)連結業績見通し(11月11日に減額修正)は、売上高が前期比3.4%増の1730億円、営業利益が同0.6%増の56億円、経常利益が同1.4%減の60億円、純利益が同2.2%減の39億20百万円としている。需要回復ペースが想定より遅れているため減額修正したが、期後半に向けて半導体・電子部品関連の需要が回復傾向を強め、来期(15年3月期)の収益改善が期待される。
株価の動きを見ると、10月の戻り高値1444円から反落して戻り一服の形だが、8月の安値圏1250円近辺まで下押す動きは見られない。足元では12月25日に1305円まで調整する場面があったが、12月27日には前日比33円(2.44%)高の1385円まで戻す場面があった。下値を着実に切り上げており、出直りの流れに変化はないだろう。
12月27日の終値1383円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS145円17銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間24円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1643円09銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると、サポートラインの52週移動平均線近辺から反発して、26週移動平均線を回復した。下値を切り上げる形であり、出直りの流れに変化はないだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
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2013年12月30日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】松田産業は下値切り上げ、出直りの流れに変化なし
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:07
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