投資用マンションのアーバネットコーポレーション<3242>(JQS)の株価は、下値固めが完了して出直りの動きを強めている。投資用マンション市場は拡大基調であり、今期(14年6月期)好業績を見直す動きが強まるだろう。
東京23区で投資用・分譲用マンションの開発・販売事業を展開している。マンションに対する投資・購入マインドは旺盛であり、REITやファンドによる投資用マンションの購入も活発化している。日銀による異次元金融緩和や20年東京夏季五輪、さらに脱デフレに向けた流れが追い風となって投資用マンション市場は拡大基調だろう。
今期業績(非連結)見通しは売上高が前期比41.0%増の100億円、営業利益が同36.6%増の10億35百万円、経常利益が同35.3%増の8億50百万円、純利益が同7.7%増の7億80百万円としている。着工中の投資用ワンルームマンション12棟590戸のうち464戸、共同事業による土地転売2物件などの販売を予定している。人件費や資材価格の上昇がコストアップ要因だが、高額物件を中心に販売は好調のようだ。好業績が期待されるだろう。
なお12月12日に今期中間(12月末)配当4円の実施を発表している。年間配当予想については当期業績の推移を見ながら決定するとしているが、現時点では期初予想の7円50銭を据え置いているため、期末(6月末)配当は3円50銭となる。
株価の動き(7月1日付で株式200分割)を見ると、上値を切り下げて調整局面が続いていたが、11月と12月の安値圏260円近辺で下値固めが完了し、足元では290円近辺まで戻して出直り感を強めている。証券優遇税制廃止に伴う需給面の不安が一巡し、今期好業績を見直す動きだろう。
12月30日の終値287円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS37円79銭で算出)は7〜8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間7円50銭で算出)は2.6%近辺、実績PBR(前期実績のBPS128円12銭で算出)は2.2倍近辺である。日足チャートで見ると戻りを圧迫していた25日移動平均線を突破した。また週足チャートで見ると13週移動平均線を突破する動きを強めている。下値固めが完了して出直りの動きを強めるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト)
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2014年01月06日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アーバネットコーポレーションは下値固め完了して出直りの動き、今期好業績を見直し
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