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2014年01月06日

【ジャーナリスト&アナリスト水田雅展の銘柄分析】チムニーは高値圏で堅調推移、やまやとの連携強化に対する期待感で上値追いの流れ

 大手居酒屋チェーンのチムニー<3178>(東2)の株価は、12月末の権利落ち分を吸収して高値圏で堅調に推移している。やまや<9994>によるTOBが成立したため、連携強化に対する期待感も支援材料となって上値を追う流れだろう。

 売上高が業界5位規模の居酒屋チェーンで、飲食事業では主力の居酒屋業態「はなの舞」「さかなや道場」などを直営とFCで展開し、コントラクト事業では居酒屋事業で培った店舗運営ノウハウを活用して、官公庁の施設内を中心に受託食堂を展開している。13年11月末時点の店舗数は直営405店舗(うちコントラクト98店舗)、FC293店舗の合計698店舗である。なお非連結子会社の紅フーズコーポレーションは「新橋やきとん」13店舗を運営している。

 漁業などの一次産業、食材加工などの二次産業、店舗で商品を提供する三次産業まで一括して管理する「飲食業の六次産業化」に向けた取り組みを強化している。仕入れ面では魚鮮水産(非連結子会社)が愛媛県で漁業権を保有し、13年には新たに2つの買参権を取得した。店舗・業態展開では、13年5月に1号店を出店した軍鶏(しゃも)をメインとする新業態「龍馬軍鶏農場」を14年までに50店舗出店する計画だ。さらに13年8月には「豊丸」「鶴金」など9店舗の事業を譲り受けて店舗運営を開始している。

 前期(13年12月期)業績(非連結)見通しは売上高が前期比6.7%増の448億20百万円、営業利益が同7.0%増の35億20百万円、経常利益が同4.3%増の34億40百万円、純利益が同20.8%増の15億26百万円としている。新規出店効果などで先行投資負担や水道光熱費増加などを吸収する。今期(14年12月期)も新規出店効果や業務効率化効果などで好業績が期待される。やまやによるTOBが成立したため連携強化の効果も期待されるだろう。

 月次の売上動向(直営店全業態、前年比)を見ると、13年11月は既存店99.9%、全店106.7%、13年1月〜11月累計は既存店95.2%、全店106.1%だった。客単価がプラス基調であり、客数も改善傾向を強めている。

 株価の動きを見ると、TOBを材料視して11月8日に上場来高値1380円まで急伸した。TOB終了後の12月上旬〜中旬には1200円台前半まで一旦調整する場面があったが、足元では1300円台に戻している。12月期末の配当権利落ち分を吸収して高値圏で推移する形だ。

 12月30日の終値1324円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS78円91銭で算出)は16〜17倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.5%近辺、そして実績PBR(前々期実績のBPS558円26銭で算出)は2.4倍近辺である。週足チャートで見ると、12月上旬〜中旬の調整は13週移動平均線近辺で反発してサポートラインを確認した形だ。強基調で11月の高値を試す流れだろう。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:36 | アナリスト銘柄分析