システムキッチン大手のクリナップ<7955>(東1)の株価は、三角保ち合い展開から上放れて高値を更新している。好業績を評価する流れに変化はなく上値を追う展開だろう。
厨房部門のシステムキッチンを主力として、システムバスルーム・洗面化粧台なども展開している。中期計画では「ザ・キッチンカンパニー」の確立を掲げて、中高級タイプの商品力・ブランド力の強化、主力の「クリンレディ」を核としたシステムキッチンの市場シェア上昇、全国102カ所のショールームへの集客強化、リフォーム需要の取り込み、総合競争力強化などを重点施策としている。
今期(14年3月期)連結業績見通し(11月7日に増額修正)は、売上高が前期比7.0%増の1215億円、営業利益が同22.0%増の58億円、経常利益が同25.8%増の55億円、純利益が同19.7%増の30億円としている。新設住宅着工やリフォーム需要が堅調に推移して販売数量が想定以上に伸びている。高付加価値商品の構成比上昇や原価低減の効果も寄与して、生産体制強化に伴う償却負担増加やショールーム改装費用などを吸収する。第2四半期累計(4月〜9月)進捗率は高水準であり、通期再増額の可能性が高いだろう。
株価の動きを見ると、短期調整を挟みながら下値を切り上げる展開が続いている。900円手前が上値フシの三角保ち合いの形だったが、足元では一気に900円台に乗せて高値を更新している。1月6日には978円まで急伸する場面があった。証券優遇税制廃止に伴う需給不安が後退して三角保ち合いから上放れた形であり、好業績を評価する流れに変化はないようだ。
1月6日の終値954円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS64円39銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1202円66銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。今期好業績に加えて指標面の低PBRにも評価余地があり、三角保ち合いから上放れて上値追いの展開だろう。07年5月の1180円も視野に入りそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
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2014年01月07日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】クリナップは三角保ち合い上放れて高値更新、好業績を評価する流れに変化なく上値追い
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